12 1ハンド5フィンガー





フランス留学して三年目、もうすぐ卒業を迎えた私。

そろそろ卒業制作に取り掛からなければならない時期で私は服の案を考えるうちに寝ていた。

バンッ!!と大きな音に反応した私は飛び起きた。

なんだ、なんだと思って顔を上げるとそこにはナイスバディなお姉さん達の姿がゾロゾロと。

美女が集まった光景に目をパチクリさせていると、みんな一斉に口を開いた。

「「「「サラ、部屋借りるわよ!!」」」」

『なんで?』

「「「「だって、私たちの部屋。汚いんだもん」」」」

だからって人の部屋で話さないでくれよ。

と思いながらも私は無視しようと思って眠りに入る体制をとった。

どうやら私の部屋で卒業制作の意見交換をするらしい。

ちゃんと寮には談話室があるのだが、そこまで行くのがめんどいと私の部屋に来たらしい。

そりゃぁ、日本人精神が働いて部屋は何時も綺麗だけど…。

そう思っているとどうやら彼女たちの意見は白熱してきたらしい。

そんな中をボーと寝ながら聞いていた私あついポロリと口から出てしまった。

『そんなに相談しあうならさ、もうみんなで一つのもの作り上げた方がいいんじゃねぇの?』

その一言に私の部屋は一気に静かになった。

その静けさにまた眠気が出てきてあと数秒で意識を失うって所でグワシと肩を捕まられた。

バチっと目を開ければ、美女の顔勢ぞろいでびっくりする。

「サラ、あんたいい事言ったわ!!」

『・・・・ありがとう?』

その気持ちがあるのなら、とっとと私を寝かして欲しい。

そう思いながら、モゾモゾと布団の中に避難しようとすると。

ガバッ

『え!?なに!!』

布団を思いっきりひっぺがされて少し不機嫌になりながら言うと

「サラ、あんたも考えるのよ」

『私も?』

「そうよ、サラが発案者なんだからリーダーはサラでしょう」











『えぇーーーー!!』

その後、私たちの卒業制作は大成功となり。

それを偶然見たセレブ的な人がスポンサーを申し出てくれて私はそのまま一流ファッション業界へと巻き込まれるのでした。

(私的には街の片隅で売ってればいいんだけどね)

(((((それは、サラの才能の無駄使い)))))



「後書き」
ちなみに題名はブランド名だったりする。
5人がそれぞれが一本の指でそれが一つの手となって服を作り出す的な感じです。
ネーミングセンスないな。

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