混合短編 | ナノ




10

ますます厄介だと考えつつ、人のいない場所に足を進ませ、ナッツに目配せをしてから携帯の発信ボタンを押し耳に当てる。

数回のコール音の後で相手が、幻影旅団の団長クロロ=ルシルフルが電話に出た。


『どうした?ハンター試験に参加するとか言ってなかったか』
「そうそう。これから受けるよ。受けるんだけどさ、自称奇術師のヒソカってヤツ知らない?そいつも試験受けるっぽいんだ」
『知ってる。蜘蛛のメンバーだからな』


綱吉が探す乳白色の宝玉は大抵姿を変えて存在している。

そしてそれは武器や宝石、アンティークや絵画に彫像などの何かしら美術的価値やら何やらが絡むものに取り憑いている場合が多い。

その為に足を運んだ美術館や忍びこんだ屋敷で度々幻影旅団と遭遇している。

けれど、遭遇したメンバー全員を相手どってもどうにか逃げられるだけの実力を持つ綱吉はいつの間にか互いの連絡先を交換するほどの仲になっていた。


「うわぁやっぱりそうだったか。ていうかさ、何でそいつがここにいんの?」
『知るか。ヒソカはなかなか命令も聞かないし、集合にも集まらないからな。他のメンバーとの折り合いも悪い』
「えー。何でそんなの仲間にしてるんだよ」



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