相反する立場 | ナノ




12

《side Mafia》


綱吉はコナン君を伴って中断されたパーティーへと向かう。

警察が来てからその後、社長が殺されたということでパーティーを続けるどころではなかったために他の客人達も足止めされていたそうだ。

会場全体を見渡すと獄寺と山本が毛利蘭さん達といるのが見える。


「あっコナン君!どこ行ってたんですか!」

「ちょっとな」


コナン君に気付いた光彦君がオーイと手を振ってコナン君はそこに駆けつける。

綱吉もゆっくりそこに歩きながら会話に耳を澄ますとコナンばかり事件に関わってずるいとかなんか子供らしい野次馬根性のこもった言葉とかが聞こえた。

そして、既に知っていたコナンと黒の組織との僅かなというには多すぎる接点と今日気づいてしまったことからのその理由に、考え込む。

江戸川コナンは工藤新一と同一人物で間違いないこと。

灰原哀もまた見た目通りの年齢ではなく、また黒の組織と何らかの関係があること。

この殺人事件が解決するまでの間に獄寺にはコナンを山本には哀を見張っていてほしいと頼み、その結果と確信を持てる己の勘から導き出した結論だ。

これから起こすことと起きうること、そして死の覚悟をしてまで自分に大和大輝が託してくれたあるものでどう動くかを決めるのは綱吉なのだ。


「どうするかなあ」


誰に聞かれてもなんら問題のない呟きをもらした。




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