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sideダンブルドア
リアナはにっこりと艶やかな、その歳の少女らしくもない色気を伴う笑みを浮かべる。
「とりあえず、ホグワーツに入学する必要性はないのよね」
「もちろん、…?」
さらりと流してしまいそうなほど自然にリアナはその言葉を溢した。
「もちろん、違う。リアナ、君はホグワーツに通うのじゃ」
「なぜ?」
「魔法使いや魔女の子供は皆、魔力を使いこなすために魔法学校に通わねばならぬ決まりじゃ」
「自宅学習をする人間もいると聞いたわ」
「その人間は優秀な魔法使いか魔女に教えを乞うているのじゃろう」
「だから?」
リアナは先ほど持っていた刃物を瞬時に顕せ、それをダンブルドアに向けた。
しかし、杖を奪われ為す術がなくともダンブルドアは引くわけにはいかなかった。
「リアナ、君にはホグワーツに入って欲しい」
「なぜ?」
短くリアナは先ほどと同じ言葉を発した。
「ハリーの助けになって欲しい」
「なぜ?」
「君と彼はこれから多くの試練を受けることとなる」
「だから?」
ハリーの予言やヴォルデモートが生きていることなどを、まだ、話す訳にはいかなくてダンブルドアは口をつぐんだ。
リアナはそんなダンブルドアをせせら笑う。
「でも、どうしてもと頭を下げるなら考えてあげてもいいわ」
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