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4

sideダンブルドア


その後どうにか部屋に上がることに成功したのち、更なる驚愕に見合わせた。

それまで応対していた女性が、リアナ・ポッター本人であった。

確かに彼女が生きていたら、そして、成長したならあんな風に育つのではないだろうかと予想していたのと同じ容貌ではあったが、だが、だとしたら、リアナはたった齢十一にして高等な魔法を修得していることになる。

闇の魔術と思わしき魔法と変身術、ついでに呼び寄せ呪文を彼女はダンブルドアの目の前で使った。

それに、十一の子供と思えぬ闇を抱えた榛色の瞳が、そして他者を傷つけることをいとわない残忍さ冷酷さが、在りし日のヴォルデモートやグリンデルバルド、若き日の自分ですら比べ物にならないように思えて、悲しくなった。


「証拠は?」


ありえないとでも言わん口調で大抵の今話すべきことを話終えた時にリアナは口を開いた。

それも当然のことだろう。

今まで彼女がどういう人生を歩んできたかは分からないが、おそらく両親のことも兄弟のことも知らずに育ったはずだ。

いきなりそれを知らされて受け入れられるとも思えない。


「証拠と言われてものう。セブルス、お主は何か知っとるか」
「我輩が分かるわけないでしょう。あの男の娘のことなど」


隣に座るセブルスに話をふったがつれない返事をする。

リアナが生きていると知った時に内心一番喜んでいたのは彼だということを知っているが、複雑なのだろう。

リアナと、そしてハリーはセブルスにとって愛する女性の子であると同時に恨む相手の子でもあるのだから。


「つまり、私があなた達のいう少女だと断定する根拠はないと」
「いいや。お主はジェームズとリリーの子じゃ」
「あっそ」





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