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3

だいぶ時間が迫ってきて、ほとんどの人が集まった頃、結城に話しかけられた。

「よお。元気だったか?」
「まあな。おかげさまで、なんて言う気はないがな」
「つれねーな相変わらず」
「それはお前もだろ」
「それもそーか。でさ、沢田達見て驚くなよ」
「まだ言うか?」
「言う言う、言うぜ。マジなんだから」


愉快そうに笑う結城の心意が分からない。


「そういやさ、金いらねーってどういうことだ?」


不意に結城が聞いてきたことに周りにいた同級生達も気になっていたらしく会話に加わってくる。


「それ俺も気になるー!」
「私も私も!てかなんで港集合なわけ?」
「ん、ああそれならなんか獄寺がツテがあるから任せろって。舟上でやるんだってさ」
「でも肝心の獄寺いなくね?」
「山本君もいないよー」
「そーいやダメツナもまだだな」


みんなとお喋りしていると時間になり、一隻の船が近づいてきた。

まさか、あれだろうか?

どう見たって豪華客船だ。

ただ乗りなんて出来る筈がないと考えていると一人の男が出てきた。

それを見て、笹川がお兄ちゃん!と呼んだ。

笹川先輩だろうか?

彼も沢田や獄寺や山本のように並盛中学校では有名人だったが何故ここにいるのだろう?


「高橋という奴はおるか!!」
「あっはい!俺です。笹川先輩…ですよね?」
「うむ。極限に俺は笹川了平だ」
「何のようでしょう?というか何で笹川先輩がここに?」
「む?聞いておらんのか?」
「何をですか?」


心底不思議そうな笹川先輩が口を開こうとして、それを閉じて上を見た。

つられて上を見れば一台のヘリコプター。

こちらに向かって降りてくる。


「退いた方が良さそうだ」
「みんな向こう寄れー!!」




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