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どうせなら徹底的に、思いきり


《作戦会議》




「そうそう、うん。ボックスまではいいよ。本気で相手にしたっていい。ただ、口封じはしておいて。────怪我しないようにね。気をつけて。あっ、あとこの時代の骸に伝言を頼みたいんだけど。────そう。『無茶しないで、って言っても君には意味ないだろうね。とりあえず仲間を一人待機させときなよ。罠があるから』って。──────任せたよ。クローム」



綱吉はリングに灯した炎を消して嘆息する。

そのリングは死炎を燃料とする通信機のようなもので、凄く性能がよく便利である。

そう言えば、十年前の骸はくるのだろうか?

正一くんから十年バズーカ奪ってくるような気がする。

まぁいいか。


「十代目、出来ました」
「さすが隼人。仕事が早いね」
「光栄です」
「例の会議まであと二時間だっけ?」
「そうです」
「じゃあそれまでにどうにかしないと」


言って、綱吉は獄寺隼人に渡された資料の中身を頭にいれていく。

数日後、ボンゴレと同盟ファミリーでミルフィオーレを一斉攻撃する。

その為の会議がもうすぐ始まる。

この書類にはそこに参加するファミリーの名前や規模、今の状態が纏めてある。

会議に直接乱入する気はないけれどその前に、決めておかないといけないことがある。






「これでいいよな?」


綱吉は最後の確認のつもりで再度問う。


「問題ないのな」
「大丈夫なんだもんね」


武とランボの間髪空けずに放たれた返答にとりあえずホッとする。


「隼人は?」
「いえ、問題大有りです」
「そうかな?」
「何でこの大役を野球馬鹿なんかに任せるんですか!」
「なんかって獄寺ひどいのなー。大丈夫だって」
「ここは俺が行きます。というかやらせて下さい」
「獄寺は自分でやりたかったんだ」
「駄目、却下」
「な、何でですか?十代目」
「だって隼人は俺の右腕だろ?なら、そっちを任されてよ。俺の代わりにさ」
「ですが」
「それも結構重要な役割だよ。言わば囮なんだから」


仮に失敗されたら困るから、となだめ透かしなんとか了承を得る。

そしてこちらが動きやすくなるよう種を蒔くつもりであるところに通信をした。







「間に合ったー」


今、出来ることやり終えた。

後は機を待つだけだとばかりに彼らはのんびりとする。


「しっかしツナもすっげえこと考えたよな」
「ホント驚いた」
「流石十代目です」
「あーうん。利用出来るものは利用しようかなって」
「俺らがこの時代の戦いに馴れてることを知ってるのなんて、お互いだけですからね」
「それどころか、このリングがオリジナルだってことにも気づいてないんだもんね」
「時代を越えた幻術って言ってたよな。骸のヤツもスゲー」
「だよね。お陰で助かった」




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