Like or Love

オリキャラとにょたけの会話

○Like or Love

それぞれ部活が終わったら教室に集合してみんなで帰る。これが俺たちの決まり事だ。今日もそれに則って部活終わりに教室へ戻ると、いつものメンバーはまだ来ていなくて、珍しく帰宅部のクラスメートが三人そこにいた。全員女の子で、俺もそこそこ仲良くさせてもらっている子たちである。みんなが来るまで話に入れてもらおう。

「やっほー」
「あ、竹谷ちゃん」
「部活?おつかれさま」
「クッキー食べる?」
「えっいいの?食べる!」

三人が囲んでいた机の余っていた辺に椅子を出して座る。机の上にはペットボトルとお菓子類が複数置かれていた。長いこと教室で話し込んでいたのだろうということがうかがえる。

「いま恋バナしてたんだ」
「ミッチーが彼氏自慢するの」
「別にしてないよぉ」

あぁ、話題が女の子だなぁ。差し出されたクッキーを一口かじる。ミッチーはおっとりしているけど、気立てのいい良い子だ。他校に彼氏がいるんだとか。

「そうそう、前から竹谷ちゃんに聞きたいことあったんだ」
「何?」

思いきって聞いちゃうね、と言ったのは韓流が好きというマリたんだ。おっとりしているミッチーに対してサバサバした性格である。

「竹谷ちゃんって、誰が本命なの?」
「誰って・・・・?」
「不破くんと鉢屋くん」
「は!?」
「あと隣のクラスの尾浜くんと久々知くんもかな」
「ないないない!ちょっ、何で!?」

いきなり思わぬ話題を振られて動揺した。どうしてそんな話になるのかと慌てる俺に、マリたんではなくクラス1の巨乳美少女ノンちゃんが説明してくれる。

「だって竹谷ちゃんはクラスだと、だいたいいつも不破くんや鉢屋くんといっしょにいるでしょう。それに、その二人と隣のクラスの尾浜くんと久々知くんと五人でお昼食べてるし、帰りも同じメンバーよね」
「いや、それは友達だからで!」
「友達とは言うけど、竹谷ちゃんはうちのクラスで女子のリーダー格じゃない。女子とだってめちゃくちゃ仲良しなのに、わざわざ男子とお昼食べてるんだもん。あの仲に好きな人がいるとしか思えないわ」
「昼飯一緒に食うのは約束だからだし・・・・」
「普通の男女はただの友達同士でそんな約束しないの」

男女の友情はそんなにありえないことだろうか。そりゃあ俺一人だけ女の子だから、重い荷物を代わりに持ってもらったり、足を怪我した時にお姫様だっこをしてもらったりそういう扱いを受けたのは何回かある。でもそれは友情からの厚意なわけで・・・・

「竹谷ちゃんは、あの四人にときめいたりしないのぉ?」
「ときめく?」
「そうそう、普段あまり見せない面を見せられてドキッとか」
「いつもうまく悪戯をやってのける三郎が、うっかり先生に見つかってドキッ?」
「いや、そうじゃなくて」
「竹谷ちゃん面白いこと言ってごまかさない」
「ごめんなさい」

ときめいたことがあるかと言われれば、四人ともあんだけカッコいいんだから当然ある。けどときめくから恋愛的な意味で好きかと言われると・・・・どうなんだろう。

「あいつらのことは好きっちゃあ好きだけど、あくまで友情だし」
「それは本当に友情かしら」
「え?」
「友情と愛情の境目はあいまいよ。そうねぇ、例えば鉢屋くんたちと他の男子を比べてみて」
「他の男子?」
「そう。竹谷ちゃんはクラスの男子なら大半と割りと仲良しでしょう」

ノンちゃん言葉を受けて、クラスの男子を何人か思い浮かべた。いずれも席が隣になったことのあるやつらだ。

「彼らは友達?」
「うん」
「私たちは」
「もちろん友達だよ」
「私たちのこと好き?」
「好き」
「それが友情の好きよ」

よーく覚えていてね、と念をおされる。これが友情の好き、これが友情の好き。いつの間にか、ミッチーやマリたんもノンちゃんの話に無言で聞き入っていた。

「じゃあ、鉢屋くん、不破くん、尾浜くん、久々知くんに対する好きはそれとおんなじ?」

おんなじ?俺はあいつらをどう好きなんだろう。ノンちゃんたちとおんなじ好きなのか?よく考えてみる。

「・・・・あれ、違うかもしれない」
「やっぱり」
「どんな感じ?」
「何て言ったらいいんだ?えっとね、あの四人の側にいると安心するっていうか、胸の辺りが暖かくなる」
「他の女の子と仲良さげだとイヤだなって思ったり?」
「・・・・したことある」
「ちなみに誰のとき?」
「・・・・っ!」

一気に顔が熱くなった。それはつまり、俺が嫉妬をしたという紛れもない事実で、嫉妬をしたってことは俺はそういう意味で好きということで・・・・!
廊下から声がした。三郎と勘右衛門が言葉を交わしたようだ。話の内容からして雷蔵と兵助もいるらしい。

「み、みんな戻ってきたみたいだから帰る!」

ガタッと席を立ち慌ててその場を去る。その間際、彼女たちの方を振り返えって一言。

「・・・・気付かせてくれてありがとう。また明日!」

きっと真っ赤だろうこの顔、なんて誤魔化そう。

おわり

女の子と仲の良いにょたけを書きたかった。
にょたけはクラスで2、3番目くらいに胸でかそう。

2012.5/23

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