きっと僕らは恋してる

転生現パロ、竹谷にょた、ごったけ、モブ注意

5.きっと僕らは恋してる

side K

学校だ!はっちゃんは学校にいる!確証なんてない。だけど勘右衛門が学校だと言うから、誰もそれを疑うことなく走り出した。勘右衛門は勘が良いのだ。はっちゃんの家からから学校まで、どんなに急いでも一時間はかかる。手遅れになっていないといいのだが・・・・。学校では野球部が校庭で練習試合をしていた。その横を小走りで駆け抜けて校舎へ。

「勘ちゃん、はっちゃんどこだと思う?」
「ん〜、多分屋上」
「屋上か」
「よし行くぞ」

校内を探し回るようなことはしない。ただ勘を信じて、みんなではっちゃんを迎えにいくのだ。俺たちの心はそう一つになっていたのだろう。ただ一心不乱に屋上を目指した。屋上へ上がる唯一の階段にたどり着いたとき、例の先輩が下りてきた。

「っ!」

目が合う。

「竹谷さんはまだ屋上だよ」

思ったよりも優しい声音。先輩はそれだけ言うと、手をひらひらと振りながら立ち去った。一気にかけ上がり、乱暴に扉を開ける。

「はっちゃん!」
「え?」
「無事かハチ!」
「何もされてない!?」
「剥かれてない!?」

私服姿のはっちゃんがいた。突然の登場に驚いていたが、やがて訝しげに何でいるのかと問うた。

「何でもいいだろ。それよりハチ、先輩と何してたんだ?」

三郎が聞き返す。

「・・・・何でそんなこと聞くんだよ」
「俺たちには話せないようなことなのか」
「・・・・」
「ハチ」
「・・・・先輩と、別れ話をしてたんだ」
「別れ、話?」
「先輩と別れたの?」
「あいつ、お前を弄んだのか!?」
「それは違う!」

はっちゃんが吼えた。先輩は噂にあるような人じゃないんだ・・・・と続ける。暫く言うかどうか悩んだみたいだが、俺たちに引く気がないとわかると、渋々口を開いた。

「ていうか、表面上は付き合うってことにしてたけど、ホントは先輩の恋を手伝ってただけだし。別れ話と言うよりは、報告会みたいな感じで・・・・」
「つまり、それはどういうことなんだ・・・・」
「はっちゃんと先輩は恋人同士じゃ無かったってこと?」
「うん」

はっちゃんの話を要約するとこうだ。先輩は近くの別の高校に通う幼馴染みに恋心を抱いていた。しかし幼馴染みは先輩を差し置いて他の男と付き合ってしまう。それにショックを受けた先輩は、色んな女子にそのことで相談を持ちかけたり、慰めてもらったりしていた。今回は、はっちゃんに相談した。表向きは恋人同士ってことにしておけば一緒にいても不自然にはならないし、先輩の幼馴染みが焼き餅をやいたらいいな、ということだったらしい。

「騙すようなことしてごめん」
「いや・・・・」
「そうか」
「マジか〜」
「よかった・・・・」
「え?」

俺たちは一気に脱力してその場にへたり込んだ。

「ちょっ、みんなどうした!?」

はっちゃんが心配してくれてる。そう思うとなんだか心地よかった。息がととのったところで、三郎が立ち上がって問う。

「で、先輩の恋は叶ったのか?」
「まぁ、うん。一応付き合ってもらえることになったんだって」
「ハチがアシストしたんだよな?」
「そんな大袈裟なもんじゃねぇよ」
「じゃあさ・・・・」

三郎が何を言おうとしているかわかった。雷蔵と勘右衛門も同じように察したようで、三郎の横に立つ。

「俺たちの恋愛相談も受けてくれよ」

はっちゃんははっと目を見開いた。絶対、君を落として見せるからさ。まだまだ一緒にいてもらうから。そう簡単に逃がしてやらない。だって俺たちは、君に恋をしているんだ。

おわり

すみませんどうしていいかわからなくなって最後適当です申し訳ありません。

2012.5/7

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