05


なんだかんだでキッド海賊団に居座ってしまっている私。島に着くまでと言われてしまったから仕方ないけど。手錠もないし本当に嫌なら飛んで逃げるのだけどなんだかんだ居座っている。クルー達も手合わせや私の航海の腕なので姉御が定着してしまっているしなんだかんだでキラーさんの隣が落ち着く様になった私。

「名前醤油。」

『あ、ありがとうございます。』

「…お前も慣れたなぁ。」

「なんだキッド。いきなり。」

「いや、あんなに嫌がってた割には楽しんでやってんじゃねぇかと思ってな。」

『いや、あんな捕まえ方したら誰だって嫌がるから。まぁ、楽しんでるかって聞かれたら楽しんでいる、かなぁ、うん。次の島まで考えていいって言ってくれたし。』

「ああ、ゆっくりすればいいじゃねえか。」

『うん、のんびり楽しむー。』

そうか、なんて目の前で優しく笑うキラーさんに私も笑顔になる。仮面を被ってても笑ってる位はわかるようになってきた。まだまだ謎多きだが。他の人とも話すようになってきたがやはりなにかあればキラーさんに言うので一番長くいる気がする。暇になったらキラーさんに言って本を借りたり仕事を手伝ったりお茶をしたり。そのうちなんとなく表情がわかるようになってきた。それを私は嬉しく思いついついまたキラーさんに会いに行ってしまう。

『そうだなぁ。今の私のポジションは居候、って所かな。』

「居候?海賊に居候なんて聞いた事ねぇよ。お前は立派な仲間だろうが。」

『えー、キッドの下かよ…。』

「てめぇ俺が船長だとなんか文句あるのかよっ。」

『大アリだ。前にも言ったけどキッドの下につく気はない。仲間になってもだ!』

「それ仲間って言わねえよ!上等だ表でやがれ!!」

『表ってどこだコラァ!!甲板か!?甲板なのかコラァ!!やってやろうじゃねぇかっ。』

「やれやれー!!」

「能力者対決だな。どっちが強いんだー。」

「…2人共食事中だ。」

「んな事しるか。」

「はぁ…。名前、座れ。」

名指しですか。まぁ、キッドに言うより私に言った方が早いけどさ。仮面の下の表情が気になる。その下の表情さえわかればキラーさんの事がもっと知れると思うのに。なんだか虚しくなって私は席にすわった。最近はたまにふととろうとする時があるんだけど私がいるのを思い出してやめるんだよな。という事はとる事はあるってことだ。でもまだ私には見せない。気を許してないんだろうな。

『…はぁ。やっぱりキッドの下はなんだかなぁ。』

「まだ言うか、お前は。なにが気にくわねぇんだよ!!」

『…全て?』

「俺を全否定かァア!!」

『命令されるってのがなぁ。朝っぱらから元気だねキッドは。そういえばもうすぐ島に着きますよね?』

「あぁ。今日の夜にはつくんじゃないか?名前も今のうちに必要な物は買っておけよ。」

『…キラーさんも私の意見は無視なんですか?私まだ入るって決めてないし。』

「俺たちは海賊だからな。仲間になっても今の感じでいい。キッドだって最初許しただろ。名前呼びとか。」

「そうだけど一応船長の威厳ってもんが…。命令くらいは従ってもらわねえと。まぁ、追々俺を尊敬するようになんだろ。」

『そうかな…。まぁ、命令は言い方にもよるけど意見が合えばちゃんと行動するよ。私キッドより協調性あるし。』

「それ意見が合わなかったら従わねえのかよ!」

「まぁ、名前がなんといおうが欲しいものは奪うさ。浚われる覚悟でもしといてくれ。」

ポンポンと頭を撫でられコーヒーをもって食堂を出て行くキラーさん。なんかかっちょいいな。もうキラーさんが命令してくれればいいのに。そしたら私も素直に従えそうだ。前に許可を得たとおり私は新米になるが私より弱い奴からなめられるのは嫌だと言ったが強ければ皆認めると言った。その通り今姉御として慕われている。後はキッドだけだ問題は。だけどなぁー、キッドだし。

『それに比べて、鶏はっ。なんであんたが船長なのよ閣下のくせに馬ー鹿。しかもお頭呼びって。』

「お前まじ俺の事嫌いだろ。なんなんだよ。麻酔銃の事まだ根に持ってんのかよ。ネチネチとイヤミな女だいった!!血のナイフが刺さってる!!」

『刺してんだ馬鹿。』

「お前なぁ!大体キラーと俺の扱いの差はなんなんだよ!キラーが命令したらいいのか!」

『それさっき思った。そうしてくれる?』

「してくれるわけねえだろ!お頭なんてよばなくていいから名前呼びは許可したが俺が船長なんだから少しくらい認めろよ!キラーとは仲良くなってんだから俺の事を尊敬する時間位あっただろうが!」

『ない。キッドなんか寝てるか食ってるか怒鳴ってるか馬鹿な行動してるところしかない。』

「てめえ!!」

キッドとその後も船長を認める否かの喧嘩をした。そっからまた違う口論になって仲間になれとかその言い方ややり方がとか色々話は飛ぶ。そんな事をしていたらうるさいとキラーさんに軽くデコピンされた。キッドは強くげんこつだ。ナイスキラーさん。でていったんじゃないっけとおでこを抑えて彼を見上げれば周りにクルーがいなかった。あれ、今何時?

「お前ら何時間喧嘩してんだ。ほら、もう島が見えてるぞ。」

『わー、結構大きい島ですね。私先行ってまーす。』

「先行ってるってどうやっていくんだよ姉御ー。」

「悪魔なんだからそりゃ飛んでくんだろ。」

「俺は見た事あるぜ。綺麗な黒い羽だ。しかも綺麗なんだぜー。」

「暗くなってきたから気をつけろよ。あと島に行ったらこの船がつくくらいには船着き場にいてくれ。」

『はーい、行ってきまーす。…さてと、んー!!久々に飛ぶなぁ。(私ってそうえば監禁されてたんだよなぁ。っでもキッドの所で落ち着くのもいいかもな。なんだかんだキッドとの喧嘩もキラーさんとのほのぼのした感じも好きだし)』

「おい、お前。悪魔屋だろ?なんでユースタス屋の船から飛んできたんだ?」

キッドの船から空中散歩をしてから島にたどり着けば後ろから声をかけられる。振り返ると隈が酷いお兄さん?が立っていた。イケメンなのになんか残念だ。なんか見たことあるような…。悪魔屋って私の事だろうけど嫌だなその呼び方。確かこの人、

『あなた…、ルーキー?』

「あぁ。自分とおんなじ立場の奴くらい覚えとけ、ってもお前は海賊じゃなかったな。トラファルガー=ローだ。」

『名字名前。あなたが知ってる通り悪魔。キッドの所から飛んで来たのには色々複雑な事情が…。』

「ほぉ。」

『(なんだろうか。キッドといいこの人といい人相悪いな。というか後ろの白くまがきになるんですけど)』

「悪魔屋。お前には興味がある。大人しくついてくればなにも『だが断る!!』シャンブルズ。」

『ギャー!!なにその能力!?便利ー、いやってか海賊に興味持たれたら大概いいことないって最近学んだから、おいこら引きづんなよ。血のナイフでさすぞコラァ。』

こうして私はなんか隈が酷くて熊をつれてる人に拉致されちゃったりした。なんだろうか、最近運がない。キッドの所から逃げるとつもりはなかったが拉致されすぎだろ。逃げた所でこの人の能力は面倒そうだし少し様子を見ようかな。だからって大人しくしている気はないけどこう何度もルーキーに捕まると慣れてしまう。無気力だな私。でもこいつらのこういう所本当に嫌いだ。

やり方に問題アリ。
(海賊だししょうがないか)




  
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