「あっ……。あ、はあっ! あ、あっ……。」


性急にアシュリルの身体を探るアイオリアの無遠慮な手と、抑える事をせず奔放に上げられるアシュリルの声、甘い吐息。
この身体は俺のものだと、強い意志を持って触れてくる大きな手の熱い感触。
柔らかい腹を辿って、張りのある太腿を撫で擦る手は、一刻も待てないと言わんばかりに先へ先へと進もうとする。
ベッドの狭さゆえ、グッと圧し掛かってくるアイオリアの身体の重みさえも、丹念な愛撫と同じくらいの甘い予感を含んで、アシュリルの背中にゾワリゾワリと迫り来る痺れをもたらした。


「あっ! そ、そこは! そ、そんなに早く、は、駄目……。あっ!」
「嘘を吐くな。もう、こんなに俺を欲しがってる。」
「あ、やっ!」


アシュリルは、アイオリアの思うままに抱かれようと思った。
身体だけでも良い、それだけでも構わない。
この身体を捧げる事で、彼の心が少しでも満たされるのなら、あの苦しみの表情が少しでも薄れるのなら、心の苦しみが晴れるのなら。
アイオリアのためなら、自分の苦しみなど幾らでも耐えてみせる。


「あ、やっ! そ、それはっ、嫌っ!」
「嫌じゃないだろ。アシュリルも、良いんじゃないのか?」
「んっ! あ、あっ! そ、そんな事、言わせない、でっ!」


限界まで高まった自身を持て余し、アイオリアは喜びの雫を溢れさせているアシュリルのそこに自らを擦り付けた。
大きく開かれた足の間を往復する自身が、翳り始めた夕陽に照らされ光る雫に濡れる様が、その行為を行うアイオリア自らを追い込んでいくと知りながら、その擦れ合う感触の心地良さに動きを止められなくなる。
動く度に大きくなっていく水音と、嫌と言いながらも強く感じているアシュリルの嬌声、そして、歓喜に歪んだ表情。
それら全てがアイオリアの抑制を振り切り、堪え切れずに自身をアシュリルの中へと沈み込ませた。


「あっ! あ、あああっ! んっ、あ、ああっ!」
「くっ、アシュリル。キツい、な……。」
「ん、あっ! アイオ、リア、様ぁ……。あ、あっあっ……。」


かなり性急に事に及んだにも係わらず、抵抗もなくスムーズにアイオリアを受け入れていくアシュリルの身体。
すんなりと奥まで辿り着き、一旦、力を抜くと、アイオリアの唇から微かに吐息が零れ落ちる。


「ふぅっ……。」
「あ……。り、リア、様……。」
「凄く良い、アシュリル。」


ゆっくりと動き出したアイオリアに合わせて、アシュリルが控え目な声を上げた。
昨夜は拒むように、押し返そうとする動きでアイオリア自身を締め付けたアシュリルの身体だったが、今日は柔らかに彼を迎え入れ、その存在を歓迎するように絡み付いてくる。





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