「なまえちゃーん、せめてコートくらい脱ぎなさいよ」
寝ているなまえの肩を揺すると、顔をしかめて俺の手を払う。俺はため息をついて、なまえの体を無理やり起こすと、そのままぎゅっと抱きしめた。耳元に顔を近づけて「脱がしてあげよっか?」と囁くとなまえが目を瞑ったままで頷く。
なまえのコートに手をかけ、するするとズラしていく。その間にもなまえはこっくりこっくり船を漕ぎ出していて、手早くコートを脱がせるとなまえの顔をちらりと見て、ブラウスのボタンに手をかけた。途端になまえの手が俺の手を掴む。
「おそまつ」
顔を上げるとなまえが薄く目を開けて俺の方を見ていた。
「それはいい〜」
なまえはブラウスから俺の手を外すとそのまま指を絡めて俺の体に寄りかかる。俺はとりあえず買ってきたビールのプルタブを引っ掛けて開けるとぷしゅっといい音が鳴り、穴から泡が溢れてきた。俺が「あっ」と声を漏らすと俺が動くより先になまえが動いて俺の手ごとビールの缶を握って口を近づけた。そのままごくごくとなまえの喉が鳴り、俺が開けたビールがなまえののどを通っていく。なまえの口が近づくより早く溢れてしまったビールが缶を伝って、めくれたスカートから覗くなまえの足にぼたぼたと垂れていた。
「うま〜」
なまえがビールの缶から口を離し、そのまま後ろのソファーに倒れる。ふかふかのソファーを堪能しているなまえをちらりと見て、俺はやっとビールに口をつけた。ごくごくと若干ぬるくなっているビールが喉を通る。なまえのほうをみるとソファーからずるずると落ちていてソファーの下で丸くなって眠っていた。着替えもせず眠っているので、スカートがすっかりしわくちゃになってしまっている。俺はなまえのスカートをぐいぐいと引っ張って「しわくちゃになっちゃうから脱ぎなさい」と言うと「え、えっち〜」となまえがスカートを掴んだ。けらけらと笑っているなまえの膝裏に手を回してひょいと抱き上げる。そのまま寝室まで運んでいき、ベッドに落とした。ぼふっとふかふかの毛布に体を埋めたなまえはまだ赤い顔をへらへらと緩めていて、その体に自分の体重を乗せた。
「おそまつぅ〜?おもたーい」
弱い力で俺の肩を押し返そうとするなまえの手首を掴んで、布団に押し返す。首元に顔を近づけてちゅと吸い付いた。
「うひゃ!な、なに?」
けらけらと笑っていたなまえが静かになって、俺が首に吸い付く音だけが静かな部屋に響く。俺は名前の首から顔をあげると、上からなまえの耳まで真っ赤になった顔を見下ろした。
「な、なにすんのぉ。酔いもさめたわ…」
「いやだって、なまえ酔ってんだもん」
「酔ってる女の子に手を出すなぁ!」
なまえの顎を掴んで持ち上げるとその手にがぶりと噛み付かれた。いててと苦笑いをして、わざとらしくぶらぶらと右手を振る。
「だからさ、俺が言いたいのは…酒飲むのもいいけどほどほどにしないと。今頃ベッドで上に乗られてるのは俺じゃないかもしれないよぉ〜?」
「え?」
キョトンとした顔をしているなまえに呆れて「タクシー乗せようとしてたじゃん、あの男」と言っても「全然覚えてないや」とへらへら笑っていた。
「でも大丈夫だよ!」
「はぁ〜?なにが大丈夫なんだよ」
全く危機感を感じていないなまえの横にごろんと寝転がる。いつもなまえが寝ている布団からはふわっと安心するかおりがする。なまえが俺の方にごろんと向き直った。
「だって、そのたびこうしておそ松が助けてくれるんでしょ?」
だから私は安心して酒が飲める。そう続けて、なまえがふふふと口元を緩めて笑う。
「全く!俺はなまえのタクシーじゃねーっつーの!」
赤くなった顔を見られないようになまえの頭を抱き込んで上から毛布を被った。バタついていたなまえが俺の背中に手を回して、すぅと寝息をたてる。俺もなまえの髪のにおいを感じながら目を閉じた。
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寝ているなまえの肩を揺すると、顔をしかめて俺の手を払う。俺はため息をついて、なまえの体を無理やり起こすと、そのままぎゅっと抱きしめた。耳元に顔を近づけて「脱がしてあげよっか?」と囁くとなまえが目を瞑ったままで頷く。
なまえのコートに手をかけ、するするとズラしていく。その間にもなまえはこっくりこっくり船を漕ぎ出していて、手早くコートを脱がせるとなまえの顔をちらりと見て、ブラウスのボタンに手をかけた。途端になまえの手が俺の手を掴む。
「おそまつ」
顔を上げるとなまえが薄く目を開けて俺の方を見ていた。
「それはいい〜」
なまえはブラウスから俺の手を外すとそのまま指を絡めて俺の体に寄りかかる。俺はとりあえず買ってきたビールのプルタブを引っ掛けて開けるとぷしゅっといい音が鳴り、穴から泡が溢れてきた。俺が「あっ」と声を漏らすと俺が動くより先になまえが動いて俺の手ごとビールの缶を握って口を近づけた。そのままごくごくとなまえの喉が鳴り、俺が開けたビールがなまえののどを通っていく。なまえの口が近づくより早く溢れてしまったビールが缶を伝って、めくれたスカートから覗くなまえの足にぼたぼたと垂れていた。
「うま〜」
なまえがビールの缶から口を離し、そのまま後ろのソファーに倒れる。ふかふかのソファーを堪能しているなまえをちらりと見て、俺はやっとビールに口をつけた。ごくごくと若干ぬるくなっているビールが喉を通る。なまえのほうをみるとソファーからずるずると落ちていてソファーの下で丸くなって眠っていた。着替えもせず眠っているので、スカートがすっかりしわくちゃになってしまっている。俺はなまえのスカートをぐいぐいと引っ張って「しわくちゃになっちゃうから脱ぎなさい」と言うと「え、えっち〜」となまえがスカートを掴んだ。けらけらと笑っているなまえの膝裏に手を回してひょいと抱き上げる。そのまま寝室まで運んでいき、ベッドに落とした。ぼふっとふかふかの毛布に体を埋めたなまえはまだ赤い顔をへらへらと緩めていて、その体に自分の体重を乗せた。
「おそまつぅ〜?おもたーい」
弱い力で俺の肩を押し返そうとするなまえの手首を掴んで、布団に押し返す。首元に顔を近づけてちゅと吸い付いた。
「うひゃ!な、なに?」
けらけらと笑っていたなまえが静かになって、俺が首に吸い付く音だけが静かな部屋に響く。俺は名前の首から顔をあげると、上からなまえの耳まで真っ赤になった顔を見下ろした。
「な、なにすんのぉ。酔いもさめたわ…」
「いやだって、なまえ酔ってんだもん」
「酔ってる女の子に手を出すなぁ!」
なまえの顎を掴んで持ち上げるとその手にがぶりと噛み付かれた。いててと苦笑いをして、わざとらしくぶらぶらと右手を振る。
「だからさ、俺が言いたいのは…酒飲むのもいいけどほどほどにしないと。今頃ベッドで上に乗られてるのは俺じゃないかもしれないよぉ〜?」
「え?」
キョトンとした顔をしているなまえに呆れて「タクシー乗せようとしてたじゃん、あの男」と言っても「全然覚えてないや」とへらへら笑っていた。
「でも大丈夫だよ!」
「はぁ〜?なにが大丈夫なんだよ」
全く危機感を感じていないなまえの横にごろんと寝転がる。いつもなまえが寝ている布団からはふわっと安心するかおりがする。なまえが俺の方にごろんと向き直った。
「だって、そのたびこうしておそ松が助けてくれるんでしょ?」
だから私は安心して酒が飲める。そう続けて、なまえがふふふと口元を緩めて笑う。
「全く!俺はなまえのタクシーじゃねーっつーの!」
赤くなった顔を見られないようになまえの頭を抱き込んで上から毛布を被った。バタついていたなまえが俺の背中に手を回して、すぅと寝息をたてる。俺もなまえの髪のにおいを感じながら目を閉じた。
(20180219誤字修正)