決意inオープンキャンパス

ティーダが超美人で超綺麗で超優しいって言っていたクラウドが目の前にいる。
クラウドはまさにティーダが言った通りの人間だった。
美人で綺麗、間違いない形容に、感嘆する。
俺のよりも薄い金髪…こういうのをハニーブロンドっていうんだろうな。
なんていうんだろう、すごく不思議な人だと思った。
職業柄、人を見る目はある方だと思うし、その人が何を考えているのかとかもわかる方だとは思うけど、クラウドからは会って最初に純粋さを感じた。
握手を求められた手も、すごく綺麗だし。
あんな兄だけど、兄もまぁ綺麗というか中性的というか…なんだけど、クラウドはさらにその上を軽くいくと思う。
スコールと付き合ってるって言われても、そうなんだって今なら普通に言えるぜ。
バッツが世の中性別にこだわってたらとかなんとか言ってたけど、確かに女の子が好きな俺でもグラッとくるもんがある。
しかも年上なのに今目の前で繰り広げられてるこれは何なんだ?

『ん』
『美味い』
『俺もっ!』
『…うん、美味い』
『あー!ずるいっス!』
『……これも美味いよ』

スコールが、バッツが、ティーダがクラウドが買ってきたお菓子をクラウドに食べさせている。所謂、"はいあーんして""あーん"のやり取りだ。それを見ながら兄は茶を飲んでる。呑気だなぁ。
それにクラウドの表情がこれまた可愛いじゃねぇか!美味いって言う度にほんのり笑う顔は、今すぐ芸能界に連れていきたいぐらいそそられた。

『?ジタン?どうした?』

食べないのか?とクラウドが手にお菓子をもったまま固まっていた俺に声をかけてくれた。
(見惚れてました!とか言えねぇぇっ!)

『あ、その、あーっと…い、いただきます』
『俺にもタメ語でいいよ』
『え…いいんですか?』
『もちろん。これからよろしくな』

くすりと笑われて…そんなことを言われた日には、もう第一志望はこの大学に決定したも同然だ。

『よろしく…!』

俺は持っていたお菓子を食べようとして、クラウドに一口食べさせた。
クラウドはびっくりしつつも、ジタンのも美味いな、と言ってくれた。
スコールには睨まれたような気がする。
ティーダにはジタンもライバルっスね!って言われたし。
バッツにはこれからますます賑やかになるな!ってさ。

楽しいだろうなぁ。
仕事以外でこんなに待ち遠しいことなんて今まであっただろうか。

『来年、待ってるから』

クラウドに言われたらもう受かるしかない。
男に二言は無い。
俺はここに受かってみせる!







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