俳優inオープンキャンパス

クジャはどうだいどうだい流石は僕の弟だろうと鼻をならした。

『俳優っつぅとさ、テレビドラマとか出てる?』
『今火9で放送中に出てる』
『雑誌に載ってるっスか?』
『コラムしてたりするぜ』
『いつからだ?』
『あー…物心つく前?かな』

バッツに、ティーダに、スコールが質問して、ジタンが答える。
通りで先程から女の子たちの視線がジタンに集中しているわけだ。
3人は理解した。
そして3人とも熱心にドラマや雑誌を見るタイプではなかったため、ジタンの存在を知らなかった。
世の中にはいるんだなぁ、と3人は思ったけれど、俳優でもなんでもジタンはジタンだよな!というバッツの一言で、ジタンも明るさを取り戻した。

『でも俳優の友達って初めてっスからなんか緊張してきたー!』
『何言ってるんだい。君の御父上も似たようなものじゃないか』
『親父とジタンを一緒にしないでほしいっス!』
『それは僕のセリフだよ!』

なぜか言い争うティーダとクジャ。

『ティーダの親父さんて?』
『ブリッツの名プレーヤーで今は監督!でここの教授もしてるぜ。な?』
『あぁ…』
『ふぅん』

ジタンはあえて名前は聞かなかった。教授ならばそのうち会えるだろうし、ティーダの話ぶりからして一筋縄ではいかなさそうだったから。

『でも俳優なら眼鏡とかしなくていいのか?』
『あーなんかさ、自然でいたいんだよね。大学では特にさ』
『女の子に追われるの大変じゃないっスか?』
『ん、まぁ…でも女の子って可愛いしさ』
『……変態に気をつけるんだな』
『変態?!アハハ!スコールって面白いな』
『でも本当に気をつけるんだよ、君は可愛いからね』
『うっさいよ』

兄には厳しいジタンに、バッツが笑ったときだった。

『クジャ、遅くなった』
『『『『クラウド!』』』』

ジタン以外の声が重なり、呼ばれたクラウドはびっくりして眼をパチパチさせた。

『あ、やっぱりバッツとティーダか』

クラウドはスコールの横にバッツとティーダを見つけて言った。ティーダはクラウドー!と叫ぶやいなやクラウドに抱き着き、スコールに睨まれていた。バッツはというと、

『じゃーん!あとスペシャルゲスト!』
『スペシャルゲスト?』
『ジタンでーす!』
『ジタン…?』

クラウドがバッツによってクラウドの前に誘導されたジタンを見た。

『僕の弟さ』

クジャがクラウドに伝えると、承知がいった顔でクラウドは頷いた。

『あぁ、君が。初めまして』

クラウドは手を差し出した。
ジタンは照れ臭そうに、初めまして、ジタンですと自己紹介した。



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