「
ノートに求められる「筆記性」、メモや手帳に求められる「携帯性」、さらに、読み返しに便利な「検索性」を追求した文庫本サイズのノートブック(コクヨニュースリリース2008/7/24
携帯/
PC)」をコンセプトに、その名の通り文庫本と同じA6判(105×148mm)、同じく
無線綴じで製本され、しおり紐がついた93gの、厚くも薄くもない140ページノートです。2008年9月発売、日本製。
中紙は同社キャンパスノート用紙、無地又は横B罫(6mm罫)23行で、表紙カバーによって類別されます。
その種類はリンク先を参照頂くとして、ページ端及び表紙カバーには「見出し罫(インデックス)」があります。
見出し罫は、ページの端の一部を塗り、国語辞典のように側面(小口)から見ても内容がわかるようにつけた印で、検索性を向上させる工夫です。
その行数は26行、ただし本文側にはページ数を打つための罫線が上下に付されて28行に見えるので注意。
表紙も文庫本のような紙で耐久性に乏しいと思われます。
また、罫は5mm罫(C罫)や縦横自在な方眼罫が良かったのではないでしょうか。
裏抜けはラミーM66やクロスジェルインク8516、ぺんてるエナージェルを除けば問題ないと思われます。
画像のbasic表紙は一見して上下前後がわかりにくくしかもこの体裁、つい右開きでページを捲ってしまいますが、見出し罫で区切ってしまえば、縦横左右関係ないどころか中央から書き始めることすらでき、暦が無いこともあってスケジュール管理はアラーム鳴らせる電子機器に任せ、時間に依らないことを書くのに向いている、などとあまり分類しないほうがいいのかもしれません。
電子メモ帳ポメラもA6判、この馴染みやすい大きさのノートは他にもあり(
関心空間「文庫版の手帳達」)、なかでも新潮文庫MYBOOK(一年日記)が成功、各社が後を追っています。
既にA6判キャンパスを売るコクヨが本品を発売したのもそれらの影響と思われますが、暦を排して見出し罫を付加し、書きやすい紙質で文具屋の意地を見る思いです。
特殊な判型ではなく保管しやすいものの、うっかり古本屋に売ってしまわないようお気をつけを。