short 3
私は虚栄心と仄かな優越感を満たすために、身勝手なぬるま湯に浸かり続けた。
その結果がこれだ。
ジョセフたちは、柱の男たちを倒して帰ってきた。 すぐに、シーザーがいないことに気がついた。 視線をさ迷わせた私にジョセフが差し出したのは、ひとつの封筒。 やがて彼の口から告げられた事実に、私はその場に崩れ落ちた。
その封筒は、シーザーの荷物から出てきたものだという。 何枚も書き連ねているようで、実際は何度も文字を重ねた痕があった。一番古いと思われる紙は文字が薄れ、読めなくなっている部分もあった。それでもどの文字も丁寧に書いてあった。 これは手紙だと、すぐに理解した。
全ての紙を隅々まで読み終えると、なまえは紙の束を抱きしめてただ静かに涙をこぼした。
彼はいつだって、誇り高い。 戻る
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