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※両性具有ネタ注意
※少しエロいかもしれないので注意


「あ"ーーーセックスしてぇ!」


俺、野々宮棗は今ものすごく欲求不満です。
何故なら愛しの恋人、真ちゃんこと相田真と付き合ってから一度もシていないからです。


「何、溜まってんの?」
「そりゃもうすごく!!ものすごく!!」
「なに、あの狂犬ちゃん一回もセックスさせてくれてないとか?」
「あー、そうだよそうだよ、一度もシてねぇよ」


ムカつくことをニヤニヤとした腹の立つ笑顔で言ってくるのはダチの相模和成。
不良仲間みたいなものである種の腐れ縁だ。でもま、俺とこいつにかかれば倒せない奴はいないってくらい強いけど。



「でもなんでヤらしてくんないの、あの子ハジメテじゃないんでしょ?」
「うっせ、わかってっつの。だから、悩んでんだろーが」
「誘ったの?あの子鈍そうだから遠回しじゃ効かないと思うけど」
「わかってる、だから直接誘ったんだけど全部断られてる。」



真ちゃんの過去は少し複雑で、俺に懐くというか俺と付き合うまでも相当かかった。
そして実は真ちゃんは非童貞非処女なのである。男相手に処女ってのもおかしな気はするが。
性に関する意識は低いはずなので、数日前からセックスしようぜみたいな感じで直接誘っているのだが全て答えはノーだった。
何故ダメなのかわからないし、正直嫌われてんのか俺?と疑うレベルだ。


「ぶはっ、そりゃもう嫌われてんだろ!」

爆笑しながら追い打ちをかけてくる和成の頭を殴り、俺は和成の元をあとにした。

廊下を歩きながら何故拒否られたのかということについて考えていたら余計にイライラしてしまった。

イライラとしながら俺と真ちゃん二人の愛の巣と言っても過言ではない資料室へと辿り着いた。

資料室とはいってもほぼ誰も使わず、埃のかぶった資料しかない場所だがそこには何故か二人掛けのソファーが置いてあった。
昔その資料室を使っていた教師が置いていったのかなどとはわからないが、俺と真ちゃんはいつもそこで会話をして二人の時間を楽しんでいた。


「まっことちゃーん、いるー?」


ガラリと扉を開け声をかける。
反応がないからどうやら真ちゃんは真面目に授業を受けているのかと思いつつソファーを覗き込むと
そこにはソファーに丸まり寝ている俺の愛しの真ちゃんがいた。

髪は金髪で、目は三白眼で異様なまでに目つきが悪くピアスまでしている、見た目はただの怖い不良だが、
中身はただの真っ白でピュアな天使だ。

イライラもそんな愛しの恋人の寝顔を見ていたらいつの間にか吹っ飛んでいた。


「真ちゃん寝てんの〜?寝顔も可愛いなぁ」


ソファー前にしゃがみこみプニプニと真ちゃんのほっぺをつつく。

んぅ、などと反応しつつも目を覚まさない真ちゃんを見ていると可愛い以外に別の感情が生まれてきた。


「あーー、やっべぇ。すっげぇムラムラする」

こんな可愛い真ちゃんをじっと見ていてムラムラしないという方がおかしいわけで。


「ん、う……?」
「あ、真ちゃん起きた?おはよー」


目を少し開けたもののまだ覚醒しきっていない真ちゃんは状況が理解できていないらしく目を擦りながら起き上がる。


「なつめ……?」
「そうだよ真ちゃん、おいでーぎゅってしたげる!」

寝起きで舌ったらずな真ちゃんに内心キュンキュンしつつ、ハグをしてあげようと両手を広げる。


「ん、なつめの匂い……おちつく」
「!!」

ポスンと俺の胸におさまり、シャツの胸のあたりをキュッと掴み真ちゃんはそう言った。
そんなこと言われて落ち着きかけていた先ほどの感情がふつふつと湧き上がってきた、ムラムラする。

ムラムラした感情を抑えきれず堪らず真ちゃんをソファーに押し倒す。



「な、棗……?」
「真ちゃん、今日こそシよ?」


一応問いかけてはいるものの、俺はもう断られてもスる気でいた。


「え、だめ、今はだめだって前にも言った」
「じゃあいつならいいの?」

そう問えば戸惑ったような顔をして、すぐに答えが返ってこない。


「…………もう無理」
「へ?」

俺は真ちゃんの返事を待たず片手で真ちゃんの両手を抑え、空いている方の手で器用に真ちゃんのベルトを外す。


「え、え、待って、棗、なつめ!」

俺が無理矢理する、という発想はなかったのかとても驚いてまともな抵抗ができていない。
それをいいことに俺は作業を進めた。

ベルトを外し、真ちゃんのスラックスとボクサーパンツを同時に下ろしたところで手が止まった。

やはりやめておこう、という感情で手が止まったわけではなく、驚いて手が止まってしまった。


「なに、これ……」
「?」


真ちゃんは突然手を止めた俺を不審に思い、首を傾げていた。

スラックスとボクサーを下げ目に飛び込んできたのは明らかに女子が使用するであろうナプキンと、それに付着する経血であった。

最初は切れ痔か?などとも考えたがどろりとしたそれは明らかに普通の出血とは異なっていた。
さらに本来なら男にないであろう場所から出血していて、それは生理以外なにものでもなかった。


「真ちゃん、これって」
「俺今生理中だから、できないって意味だったのに……」


そう答える少し恥じらい気味に答える真ちゃんは全く動揺していなかった。
まるで男に生理がくるのが当たり前であるかのように答えたのだ。



「真ちゃん、男は普通、生理なんてこないし穴も二つないよ」
「え……?」


そういうと真ちゃんは目を大きく開き、数度瞬きしたあと青ざめた。



「え、なに、どういうこと、みんなこないの?」
「こないよ、俺は生理こないし穴だってケツの穴しかないし」
「え、うそ、うそうそ、みんなくるって、思ってた、俺普通じゃないの?」
「真ちゃんは普通じゃないよ」



そう答えると真ちゃんは目から大粒の涙をぼたぼたと落とし力なくふるふると首横に振った。
俺に否定されたことが相当堪えたのだろう。



「俺、気持ち悪いの?普通じゃないから気持ち悪いの?なつめは俺を捨てる?気持ち悪い?」


泣きながら俺の腕に縋り付きそう問いかけてくる真ちゃん、馬鹿だなぁそんなの聞かなくてもわかるでしょうに。



「気持ち悪いわけないでしょ?」
「……ほんと?」
「本当、だってそうでしょ真ちゃんは俺の赤ちゃん産めるってことなんだからさ?」
「よかったぁ……!」


真ちゃんの両頬に手を添えて笑顔で答えてやる。
俺が離れていかないとわかった真ちゃんはふにゃりと可愛い笑顔を浮かべた。


「だから大丈夫、安心していいよ」
「うん、なつめだいすき……」


真ちゃんはぎゅうと俺に抱きつき安心したのかすやすやとまた眠り始めた。
眠った真ちゃんの服を整えてやり着ていた自分のカーディガンをかけてやる。


「今は安心して眠りな、真ちゃん」

そういいぷにぷにと真ちゃんの頬をつついた。

生理が終わったら覚悟しておいてねーー……。
なんて思いながら。


END

色々とひどいネタですみませんふたなり不良受け可愛いと思います。


相田真(16)
中々に複雑な過去を持つ見た目だけ不良な今時珍しいピュアっ子。
あまり人と関わりたがらない、棗にべったり。


野々宮棗(18)
地元じゃ名前を知らないという人はいないというくらい有名。不良だけど美形ということで注目されがち。
真溺愛なのでわりと気持ち悪い思考を持ち合わせている。


相模和成(18)
棗の相棒みたいなポジション。恋人と仲の良い真をあまり良く思っていない。



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