志波誕祭'10

あと2日


「志〜波〜!おーい起きろ!」

「……」

「おいっ!志波勝己っ!!」

「……」

「…ダメだなこれは」





「起〜き〜ろ〜!朝飯食いに行くぞー!!」

「………」

「はは、こいついつもギリギリまで起きないからな、寝かせてやれよ。もう先行きゃいいだろ」

「いや、一緒に行かないと意味がない!」

「なんで?」

「昨日ニヤケ顔で彼女に電話してたの黙っててやるから朝食に出る俺の大好物のヨーグルト寄越せって言ったら『わかった』って言ったんだ!絶対貰うぞ!」

「お前もう言ってるぞ」

「アロエヨーグルトーッ!!」

「……ん…おはよう…」

「お、起きたか?」

「……あかり…」

「俺はお前の彼女じゃねぇよ!クッソー夢にまで見やがって浮かれた気分で合宿すんなよな!」

「志波は誰よりも熱心に練習してるぞ」

「知ってるよそんなの!いつもいい刺激ありがとよ!でも彼女羨ましいんだよコノヤロウッ!!」

「そこが本音かよ、しかしお前朝から元気いいな」

「おいいくぞヨーグルトーッ!」

「……こっち…こい…」

「来るのはお前だ!!」

「ひゅ〜、これ以上この寝言は聞いちゃいけない気がする」

「…こうなったら最終手段だ」

「どうすんの?」

「目覚ましをかけてもらう」

「は?目覚ましで起きなかったじゃん」

ピッピッ、ピッピッ…ピッ!

「目覚ましスイッチオン!」



─────



「う〜んよく寝た!」

「スー…スー…」

「カッちゃんはまだ夢の中か。…えへへ、昨日まさか志波くんの方から電話来るとは思わなかったから嬉しすぎて夢に出てきちゃった…おはよう志波くん…」

〜♪

「ひゃっ!志波くん?!…の音楽じゃないな、これは確か元はね学野球部カテゴリー。あれ、同じ大学の…もしかして志波くんに何か!…志波のね、ご…?!!」


【件名】
 志波の寝言
【本文】
 おはよう
 あかり
 こっちこい

 ↑喝入れてやって



─────



〜♪

「あ、誰か携帯鳴って…」

ガバッ!

「うお!志波のか、よく起きたな」

「いよしっ!」

♪〜ピッ

「もしも…」

『は、早く起きて顔洗ってきて!!〜寝言禁止っ!…あ、おはよう、頑張ってね!』

ピッ、ツーツー…

「……何だ?…寝言…?」

「つー訳で顔洗って早く飯に行くぞ!」




「は〜愛しのヨーグルト♪」

「俺そんな事言ってたのか…」

「完璧朝チュン夢だろ、寝言でまで当て付けんなよなー」

「違う、あれは……何でもねぇ」

「まさか朝からってか〜?やるね〜」

「……黙って食え」

「お前本当に朝っぱらから元気よ過ぎ。しかし、あんな可愛い彼女がいたらそりゃ夢にも出てくるわな」

「大学入ってからますます可愛くなったしな〜本人全く自覚なしだけど」





「むしろ本人は子供過ぎだって思ってる…」

「子供ってか無邪気だよな。ほら、なんだっけ高三の時のお前の誕生日の時。凄い張り切りながらいろんな奴にお祝いするぞー!って聞き回ってたっけな」

「…何で知ってる」

「は?知らねぇ奴の方がいねぇよ?てか去年も自主トレ期間ずっとイチャコラしてただろ羨ましい!」

「だから、何で知っんだ…」

「そんだけ全力で祝ってくれる娘も今時珍しいな、愛されてんね。今年は残念だったな。でも確か丁度帰る最終日だったっけ、会えるには会えるか?」

「久し振りに会って興奮し過ぎんなよ〜♪」

「…抑え効かなくなって嫌われるのは問題だな……この間もやっぱり外はまずかったか…」

「何々、外でってまさか…?!」

「……まだ眠気覚めてねぇみたいだ。時間まで走ってくる」

「あ、おい志波もっと聞かせろよー!」

「お前は少し落ち着けよ監督睨んでるぞ…」



[志波誕祭'10]

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