おいでませ










「…なんですかココ、お寺?」

「俺の学校。」



あぁ、阿含さんの学校……ガッコウ?



「へっ?学校?!ってココって!」



阿含さんの言葉が間違いなければこのでかいお寺みたいな学校は神龍寺…
つまり、男子校ですよね??あのいわゆる女人禁制ってやつですよね?
そんなところにわたしは入っていいわけ…なんて



「あの…わたし、ここに入って大丈夫なんでしょうか?」

「あ"ー?いいんじゃねえの。お前以外にもよく連れ込んだし。」



うん、絶対イイはずない、それはきっと阿含さんの独断だと思います。
でもそれが許されちゃうのは、この人がやっぱり高見さんが言ってたとおり
" 100年に1人の天才 "だからなんだろうか。

そんなことより、独断で入って怒られるのはやばいので
ここは早々に退散すべき…



「何逃げようとしてんだコラ、行くぞ。」

「っぎゃーーー!阿含さん下ろしてください!歩けます!逃げませんから!」



だからって担がないでください!もう少し丁重に扱ってください!














「ゼェ…ゼェ……死ぬかと思った。」

「お前意外に体力ねェな。」

「…阿含さん、鬼だ……痛い痛い痛い!ごめんなさい!嘘です!」

「チンタラしてんじゃねえよ、行くぞカス。」



阿含さんの眉間に皺が数本増えた気がする。
はいっ!今すぐ行かせていただきます!悪口も撤回します!体力も今すぐ回復しますから!
だから耳を引っ張らないでください!ちぎれそうです!










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