助けてもらった、のに










「は?なんだよお前。」



二人組のひとりが阿含さんに威嚇をする。
だけど阿含さんはその台詞に反応することなくこちらに近づいてきた



「おいコラなまえ。何絡まれてんだカス。」



え、ちょっとまって。最初に言うことそれですか?
しかもまたカスって言われた…それに絡まれたくて絡まれたわけじゃないのに。



「鈍臭すぎて笑ってやることもできねえわ」

「ひ、ひどい…」

「なっ、なんだよお前!俺たちを無視してんじゃ」










「あ"ー?なんか言ったか?」

「ひっ!」



阿含さんが笑いながら(たぶん笑ってた、多分)、ガシッとナンパ男さんのひとりの頭を鷲掴みしたと思ったら



「死んどけ、カス。」



思いっきり遠くへ投げ飛ばした。






「(ヒィィイ!!)あ…ああああ、阿含さん!何してるんですか!」

「あ"?助けてやったんだろうが。」

「いやいやいや!に、逃げますよ!!」



とりあえずこの場を離れようと必死になったわたしは
あの阿含さんの腕を思いっきり掴んで駅前から今までにないってぐらいのスピードで走り去った。









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