「ずっと住んでた江戸なのに迷った…」
道場に帰る道についていたはずが全く見知らぬ場所にたどり着いていた。
「もう暗くなってきてるんだけど…」
だんだんと暗くなっていく空を見て千歳は焦った。
「どうしよう…きっと今頃皆怒ってるだろうな…」
千歳は皆の怒った顔を想像し背筋が震えた。
「そこのお嬢ちゃん」
「!!」
急に声をかけられ千歳は驚き後ろを向く。
そこには1人の男がいた。
「大丈夫かい?」
「あ、あの…道に迷ってしまって…」
見た様子だと普通の町民に見える。
それを思い千歳は迷っている事を伝えた。
「そうか…知ってる場所なら俺が連れてってもいいんだが…」
「ほ、本当ですか!?えっと、試衛館道場と言う所なんですけど…」
「試衛館?あぁ、近藤先生の所か…場所なら分かるから着いておいで」
「はい!ありがとうございます!」