愛しい師匠 | ナノ


▼ 12.意味もなく被る

男としてなら当然な夢を見た菊地原は、苛立ちながら起き上がる。
腹が立って仕方がない。できる限り、不快を出さないように試みてはみるが、全く意味がなかった。
もう一度寝てしまおうか。次の日には楽になれるように。
菊地原は、朝日を眺めながらもう一度目を閉じた。

そんな中。
朝日を見ながら任務中な連中もいる。
二宮、太刀川、風間、如月の四人は朝日を見ながら、溜め息をついた。
なぜこのメンバーで、任務時間が重なり、しかも同じ区域になったのか。訳がわからないまま、四人は朝を迎えた。
このメンバーなら四人もいらない。二人いればちょうどいい。
如月は射手ができる万能手。風間か太刀川と組めば広い範囲をカバーできる。
退屈に疲れた四人は、また溜め息をついた。

「・・・・・・ちっ。誰かなんかしやがれよ」
「如月、無茶ぶりはするな。
仕方がない。犬飼がこの前やらかした話ならしてやろう」
「それ、犬飼かわいそうだろ。
笑いのネタか?で、何何?」
「結局聞くのか」

なんでこうなったのか分からないまま、二宮は話を始めた。

「ランク戦のときに、転んで狙撃されて負けた」
「やらかしたつーか、ドジだな。
まあ所詮はコスプレ部隊だしな」
「は?
ジャージこそコスプレ部隊じゃないか。
風間隊を見てみろ。SF感あるコスプレだ!!」
「・・・・・・二宮、鳩原が何いってたと思う?
『隊長は変わり者ですから』だとよ。
バカにされてんじゃねぇか!!」

バカにされてるのは風間隊だ。
横にいる風間隊長の不愉快そうな顔を見ない二宮。天然というよりバカに近い。
隊服のコスプレ話で喧嘩している二人と残された攻撃手。
風間は太刀川に話しかけない。面倒は起こしたくないらしい。気持ちはわかる。

「風間さん、この前めちゃくちゃ楽しかったんですけどね
迅のやつが」
「俺は楽しくない」
「・・・・・・え」
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