愛しい師匠 | ナノ


▼ 12.意味もなく被る

やってられない如月。
出てきたトリオン兵は四人で取り合い。暇の時間は四人でいじりあい。
喧嘩まではいかないが、あまりいい言葉が飛んでいないのは事実だ。
如月は炸裂弾と変化弾を出して合成弾を作り吹き飛ばしてみたり、二宮は誘導弾を太刀川に向けてみたり、風間は太刀川にスコーピオンを投げてみたり・・・・・・
とても楽しそうだ。

「なんで狙われんだ!?」
「暇だな〜風間、なんかねえの?」
「俺か?如月こそいいネタがないのか」
「合成弾、5秒かかるのか。
もう少し早くできるんじゃないのか」
「聞いてくれよ、俺の話!!」

太刀川の叫びはむなしく消えた。
飛んでいく合成弾は、太刀川すれすれを走る。危ない。シールドをしても危ない軌道になっている。
そんな危ない師匠を持つ菊地原に感心した太刀川。
菊地原が危ない師匠と感じているかは知らないが。
暇で暇で仕方がない四人は、ひたすらに終わるのを待つ。
つまらないつまらないと思いながら。

「そういえば菊地原とはどうだ」
「あ?あれ?別に。
相変わらず運動神経がないやつだよな」
「それで師匠がつとまるのか」
「太刀川よりうまくやれるさ。
あいつは素直をじゃねぇのがキズなんだがな」

絶対てめーの方が素直をじゃねぇ、と叫んだ太刀川の声は、変化炸裂弾の音により掻き消された。
ひどい話だが、現実は受け止めるとしようか。
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