天下無敵の緑っ仔4

決闘という名の世界終末戦争が開始されてから、長いようで短い時間が経過し(要するに正確な所要時間は不明)……ついに、勝負に決着がついた。



『アイム・ウィナー☆ミ』

「流石サクですね」



攻撃の余波やとばっちりを受けて瀕死の仲間や、無関係なのに戦闘中炸裂した秘奥義に巻き込まれて重傷ラルゴ達の屍が転がる森(だった戦場跡地)の真ん中にて、互いにハイタッチを交わすサクとイオン。二人共に満面の笑みを浮かべている。



「暴走(悪乗り)したサクの禁術と無詠唱とはいえ惑星譜術を駆使されちゃあね……」

「一瞬、この星の終わりが見えた気がしたよ…」

「消滅預言を覆しかねない勢いだったからね……」

「敵味方立会人関係なくダアト式譜術をぶっ放した奴が言える事じゃないね」

「アンタもね」



そんな二人を遠い目で見ながら、シンクとクロノが皮肉を交えながらも会話を交わしていた。実は仲良いだろお前ら。

ちなみにイオンはサクが悪乗りし始めた時点でサクと同盟を組み、共同戦線を張った為に唯一軽傷で生き残れたのだ。…セコさが微妙に腹黒い。



「(私は…最悪な奴等を敵に回してしまったのかもしれん…)」ガタブル(((;゚д゚)))



実は物陰からこっそり覗き見ていたヴァンは、主席総長の威厳は何処へやら、顔面蒼白で震え上がっていた。彼の中で預言への憎しみより恐怖が上回った瞬間である。人間の預言への執着より、彼等の存在は脅威なのです。

勝負の結果、サクが悪乗りを始めそうだと軍人としての感から生命の危機を察して早々に戦闘から離脱していたジェイドを除いて、まともに生き残ったのは緑っ仔とサクだけであった。


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