03
星のような銀色の髪。
特徴的な前髪。
あの方達が生きていたときのような透明な瞳
『み、つな・・り・・・・・』
小さく、言葉を漏らした。
スタスタと階段の下まで抱えられておろされる。
上からは「石田様!?」という驚いた声。
窓からの光が逆光で、彼の表情が見えないのに
「こいつがどうかしたか?」
「い、いえ! なんでも、 では!!」
その声は・・・ひどく落ち着いていて・・・
じわりじわりと目の前がかすんでいく。
しゃがみこみ、下から見上げる私の頭を、一度ポンッと軽く叩いてから「少し待っていろ」と一言残して、彼は去った。
けれど、それと入れ替わるように私に駆け寄る、影が、一つ・
「大丈夫だったか、弥月」
『っ家康・・・っ』
「はは、そんなに儂等にあえて嬉しいか?
儂も嬉しいぞ、
多分、三成はもっとな。」
あぁ、そうか・・・
これが、変わった未来
執筆日 20130511
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