07

*-*Side Sasuke*-*



暗闇を這うように飛び回る。
すべては目の前で消えたあの子を探すために。

奥州に行ったけど居なかった、
でももしかしたら行ってるかもしれない、と足を動かす。



「鳥さん?」



バサリ

俺様の横に並ぶように飛ぶ相棒に、足を止める。
そうすれば、バサバサと俺様の周りをとんだ後、降りて来たから手を差し伸べれば腕に止まった。

どうしたのだろうか、この子は。



「猿飛!!」

「! 片倉の旦那!?」

「テメェ、奥州に来る予定だったのか」



なんて、考えていたら下に見えたのは片倉の旦那。
ぎょっとする。

なんでここに・・なんて思ったけど、奥州と武田の通り道だから武田に用があったんだろう。

まったく、これじゃあ使わせられちゃうわ・・・。



「いや〜べっつにぃ?」



今回は俺様が勝手に動いていることだから、さすがにだめっしょ
俺様の言葉に片倉の旦那は黙る。
え、何々?



「猿飛。 お前は奥州へ行け、」

「は?何言ってんの片倉の旦那。俺様武田の忍よ?」

「紅猫。」

「!!」

「俺が用があるのはお前等が保護している魔王の妹だ。
 おんなじこと、言ってんだろう。」



でも、片倉の旦那の口から出たその単語に、目を見開いた。
俺様に光をくれた子。

同じこと・・・それは・・・あの子がずっと「紅猫」を探しているからだろう。
なんで、



「・・・なんで、ねぇ、もしかして」

「・・・政宗様には許可が通っている。」

「っ!!」



その言葉に、タンッと木をけった。








生きてた、




「(弥月ちゃんっ)」





あのコは、生きてた




執筆日 20130419


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