02
*-*Side Sasuke*-*
「貴様!何故私の邪魔をする!!」
「おちついてって!石田の旦那!」
昨日の事を思い出して、ため息をつく。
かすがと入れ違いに、大阪城に向かった。
理由は弥月ちゃんが心配だったから。
石田の旦那が心配だからって執務ほっぽり出しちゃったり、しょっちゅう無茶するのなんて大将にそっくり。
やっぱり、虎と猫は似るのかなぁ、なんて思ってたけど、見た光景はそれどころじゃなかった。
ついでに、薬草を貰って解毒剤のこととか聞こうと思ってたのに、俺が感じたのは酷い殺気。
それも、よく知ってるものだ。
なんで、なんで、
嫌な予感がして急いで向かえば、強くなった血のにおいに、背筋が凍る。
駆けつければ、あの白い戦装束を紅く染めて・・・石田の旦那に馬乗りにされてる弥月ちゃんが居た。
あの、石田の旦那が弥月ちゃんに手を上げたことが信じられない。
なにが、起きたのか、全然分からなかった。
振り上げられた刀に、いそいで手裏剣を投げる
キンッとその手裏剣は刀がはじいたけれど、ふわりっと、光った。
ぎょっと、した
光、
光っているのは
「弥月ちゃんっ!!」
ひゅんっと、弥月ちゃんの体が、光にまみれて消えた。
ありえない。
弥月ちゃんには、婆娑羅の力なんてなかったはずなのに・・・
「はぁ・・・」
石田の旦那からやっとこさ逃げて、弥月ちゃんを急いで探したけれど、
結局見つからなくて、
「(どこにいったの・・・弥月ちゃん・・・)」
執筆日 20130415
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