07
第一印象は、カブトムシなのだが・・・え、なにあれ・・・。
馬を走らせてそして辿り着いた大広間のような場所には、カブトムシのような角を生やした赤い衣を纏ったふっくらとした私から見れば少年と・・・
対に、少年とは似ても似つかない細長いと言えばいいんだろうか、長身で何を食べているのっていうほど細く、長い銀髪は片目を覆い、そして死神のような二本の大鎌を構えている男。
「何しに来たの、三成くん。 僕に用事?」
そして強気にそう言葉を発した。
それに、横に居た刑部さんは少し目を細めたが、「金吾の態度が妙に生意気だ。」と言った私の前方にいる三成さんの怒り、苛立ちは手に取るように分かった。
「さては、強気の糧でも手に入れたか。」
刑部さんはそう言って、何かを考えているようだ。
あまり、良くは分からないが、多分元々これは小早川・・・否、金吾という彼の本当の性格ではないということなのか・・・。
私は今回初対面だらかあまり分からないが・・。
ダッと、走りだすその二人。
「弥月、お前はあの銀色を追え。」
『え、はい、了解。』
「足止めでいい。 用が済んだら戻って来い」
走り出した二人はそれぞれ別の道に行く。
合流するつもりなのか、残念ながら私はここ地形を知らないからなんともいえないが・・・。
とにかく私は言われたことを全うするのみだ。
「一軍率いてゆけばいい。よいな、三成。」
「構わん。」
『ありがとうございます。』
では、と、その言葉にそう言って、馬の腹を軽く蹴る。
『第3軍、私とともに来てください。』
執筆日 20130401
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