03



困っている人を見捨てられるほど、私は酷い人間じゃない。
そう思った私は、ため息をついた

そうすれば、不思議そうに私をみた。



「どうした?」

『・・・この部屋の外、怪我人が居るんでしょうね・・・』

「・・あぁ・・・」



それから、疑問がなげかけられて、私は地面に足を落ろす。
私の行動が不思議なのか、長曾我部さんが私の肩を掴んだ。

少し痛い。でも、支障はないだろう。



「お前、どこに・・・」

『どこって・・・外ですよ。』

「怪我してんだ、無茶を・・・」

『私は医者ですよ、助けてもらったお礼です。
 怪我人の治療ぐらいさせてください。』



でも、怪我人である私が行動を始めるとは思わなかったのだろう。
いわれた言葉に、笑顔で答えれば驚いたように私を見た。



「お前・・・」

『ね、これぐらいしか私は御礼が出来ないから。』



けれど、これも譲れないのだ。

否・・・どうにか刑部さんか誰かに私が生きているって言うことを確認してもらわないといけない。

じゃないと、三成さんが怒る。


あの人は怒ると怖いから、斬滅するーって攻撃してくるに違いない。


それで、殺されても仕方が無い・・・
失敗した罰だ。



でも・・・





『(此処を丸め込むぐらいは・・・)』




できる。




信用させて、その後に三成さんたちがくれば・・・きっとうまくやってくれる。





執筆日 20130314


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