目の前の出来事に、少々頭がついていかない。それは嬉しいからか、それとも・・ただ、頭が混乱しているからか、理解は出来ないけれど・・

でも、来た文には・・・


「良かったですね・・・政宗様。」
『あ、あぁ・・っ』


手紙の内容は、成実と鷹狩りに行った後、そのまま我が城へ・・ということ。元服してから・・一度も帰っていない生まれた家へ・・・


『そういえば・・竺丸は何時元服したんだっけか・・・ 」
「大分前でございますね・・・確か名は・・・伊達小次郎政道・・・」
『小次郎・・かぁ・・・』


私は藤次郎・・・でも、あれね、
女としてなら・・・伊達藤政宗・・ということだろう・・・。

違うかもしれないけれど・・・確か・・・6才離れているんだったか・・・そうだ・・私が右目を失ったときだったからな・・・


「政宗様いかが致しますか?」
『答えは決まってるでしょ?』
「そうですね。 では、またあの菓子を作って見てはいかがですか?日持ちもいたしまする。」
『あぁ、あれか・・・』


でも、料理するのは好きだ。ただ成実に見つかったとき全部食われそうで怖いが・・・
まぁ、良い小麦は取れるからな。


私の治める青葉城周辺は治安は良い。まぁ、それは小十郎と一緒に悪党退治をしているからだし、私たちと刃を交えそのまま軍に入った奴もいたが、今じゃ、伊達軍全体で田植えやら、稲刈りやらやってるしな。仲は良い

それに最近は砂糖もよくできるようになった。これは小十郎のおかげだ


『さぁってと、っつーこと成実に文出しとけ、一週間後鷹狩に出るってな。そのまま輝宗様の元に直行だ。』
「御意に」



手紙の最期に書かれていたのは「来たら、お前に話したいことがある」という内容だった。





双竜は知らなかった。



この先に待ち受けるものを




執筆日 20130506



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