雄たけびを上げながら急降下してくる浅井を交わせば、着地の際、爆発を伴って地面を抉った。

砂煙が、舞い



「輝斬・十文字!」



けれど、その中で炎の十字が声とともに現れる。
それに対するべく、同じく力をぶつければぶつかり合い爆発を引き起こす。

ふわりと砂煙がされば、剣を構える浅井の姿をとらえた



『ふふ…

 竜の爪、とくと味わえよ!』



あぁ、面白い。
一度刀を収め、六爪をすべて引き抜く。

あぁ興奮しているからか、刃を伝って雷が流れた



「死んでも、退くわけにはゆかぬ」



刃の筋が白く残る。
地に身を伏せるように姿勢を低くしてそれを交わした浅井はそのまま駆け、



『っ』



ちゃっかり、懐にもぐりこんでくるあたり、手練れだといえるが、



「天空・烈翔剣!」



剣が輝き、それに足に力を入れて剣に合わせて飛び上がる。
そして、そのまま宙で流れに任せて身を回転させた



『…あんた、上等だ  っはあぁあ!!』



口元が吊り上がる、
そのまま十字に…刃を振り斬れば閃光となって浅井に降りかかった



「ぐっはぁ…!!」



まぁ、あいつには盾があるからそれで防御されたが。
私の攻撃はそこまで弱くはない。



「我が正義は、不倒・不屈なり……
 義のともしびにひかるる、ままに…
 
 たとえ手足を失おうとも、私は…歩みを止めぬ…」



ぼろぼろになった盾を捨て、そして紡ぐ言葉は暑っ苦しい優等生が吐くような言葉ばかり。
だが、疲れも出ているのだろう、足元はフラフラで

もうだいぶ片付いたのか、私の後ろに小十郎がくるあたり浅井の敗北は決した



「無言…即殺!」

「長政様!!」

「!」



それでもなお闘おうとする意志は、尊敬する。
まるで、捨て身だ。

だが、


この戦場に似合わない、女の声



「市っ」

「長政様、逃げてぇ!」



市…
それは浅井の妻の名前だ

つまりこの女が浅井の妻だということだろう。


どしゃりと、足をもつれさせて地面に転び、そして…






叫んだ




「『っ!』」



その背後、

ずっと、後ろだ。
そこにいたのは緑の甲冑…

そして…




銀髪。




「クックク…

 





 さぁ、仲良く踊っていただきましょう」




向けられたのは、鎌の切っ先


執筆日 20130909

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