*…*side ieyasu*…*


「儂が甲斐にですか」


突然呼びだされてそして言われたのは その言葉、
半兵衛殿の言うことが少々良く分からなかった。

確かに信玄公を心の師とあおいでいる。
だが、なぜこの時期に……



「そうだよ、武田に舞い降りた自称天女様のことを調べてほしい
 それから時間があったら いや こっち優先かな」

「えっ」

「甲斐の虎の娘の事さ
 姫虎と名高い戦場の紅蓮の花.真田幸のことを」


天女 真田 信玄 武田

多くの単語に頭がぐるぐると混乱する
天女の存在は知っていた。



安芸.四国.それから奥州。



儂が聞いた話では他にも日ノ本のありとあらゆる国の国主に手紙を送ってるらしい


そして、こういう


私は天女.
日ノ本から争いを無くすために未来から来た娘です
どうか私に呼び掛けに答えてくれるというならば武田は甲斐の地に集まってください


どうすればいい... 儂はどうすれば...



「家康君
君にはつらい現実を見せると思うよ それでも君だから見てきて欲しい」

「半兵衛殿...」



そこまで言われて口を閉ざした。
それからしばらく考えた後に半兵衛殿は儂の目をしっかりと見た。



「それから、もし、真田幸が苦しんでいるようだったら・・・」





攫ってきて、





半兵衛殿の言葉に口がふさがらなかったが・・・

だが、儂はその理由をすぐに理解することになった






なぁ、真田。






「・・なんだ・・これは・・・」



儂が久しく見ていなかった民が笑んでいたあの明るい地は・・・

荒れ果て、苦しみ、嘆きに満ちていた




これは、何があったんだ?


執筆日 20130602



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