- さ な だ は し に た が り -
「…」
そう、あいつが言った。
片倉の旦那と、かすがと一緒に…
おそらく軍議を行うであろうその部屋に忍び、そして見つけた地図。
それには作戦であろうそれが書かれてて…
片倉の旦那の言った内容を照らし合わせればそこにはあの「麒麟」を表す馬のような判
そしてそれは武田へと向かい、上杉の背後…南部や伊達のほうからも豊臣の軍が迫っていた。
おそらく小田原に入ると同時に攻撃を開始するんだろう…
天下統一…ってわけだ…
とりあえず丸腰の片倉の旦那に刀を渡そうとした時だった。
背後に感じた、殺気
急いで刀を抜き、そしてそれを押えれば
「…」
「っお前!!」
あの人を奪った…
元、北条の忍びである風魔小太郎…
そして、動いた唇は、そう告げていた。
死にたがり。
それは、まるで一昔前のあの子のことで…。
だけど、死にたがっているっていうことは、やっぱり生きているっていうことで…
かすがを逃がして、風のと交戦して、逃げて、片倉の旦那と別れた。
俺様も、行かなくちゃ。
もう、俺様は貴女の敵だろうけれど・・・
でも・・・・もう一度・・・もう一度・・・!!
殺されるなら、貴女の手で殺されたい
だから、もう一度だけ、
会いたい。
執筆日 20140426