想イ輪廻 | ナノ

08


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不治の病だという。



腕の包帯をといて、それで、納得した。

詳しいことなんて分からないけれど・・・この時代じゃ、絶対に治すことは出来ないだろう。



火傷のようにただれ、そして、白い膿がたくさん。

私の推測だけれど・・・これは梅毒か・・・それともハンセン病か・・・そこら辺の類。



『スイマセン。・・・私には・・・』



救えない・・。
分かりきっていること・・・


呟くようにそういえば、大谷さんは独特な笑いを披露してくれた。



「主に治して貰おうとは思っておらぬ。
 我は主に協力して欲しいのよ。」

『・・・協・・・力・・・』

「我を一日でも長く生かす、協力を・・・。」



そして言われた言葉に、驚いた。

普通なら治せというであろう言葉を軽く、一日でも生かせといった。


それは、痛みと戦う覚悟が出来ているから。




『それは、勿論協力します。』

「ヒヒ、良い返事よ」

『救えない私を、赦して下さい・・・。』






*-*百聞一見*-*



(にしても、おっと化け物みたいな女かと思ったぜ・・・)
(本田忠勝のような重装備かと思っていましたが・・・)
(・・・)
(それ、弥月の目の前で言うなよ?)


(ほう、面白い話よな)
《そうですか?》
(三成がケンカを買ったか、やれ、ゆかいゆかい)




双竜と蝶は気がついた



まだ、猫は気がつかない




執筆日 20130226


 
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