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スタスタと、歩君と一緒に縁側を歩く。
どうやら、こっちにも被害が来ていたらしい。
ところどころ壊れているから後で小十郎さんと家康に言っておかないと・・なんて思いながら歩いていく。
『大谷吉継様?』
「うん。大谷様から正式に専属医になって欲しいって。」
『私なんかが?』
直接ご使命。
なんて、うん、いろいろアレだけれど・・・私はあまり頭良かったりはしないんだなぁ、
どうしようか・・・
『歩君、大谷様はどんな人なの?』
「うーん・・怖いし、頭良いし・・・でも、義にあついひとだよ」
『・・・義・・・ねぇ・・・』
歴史はあまり専攻していなかったからよく分からないけれど・・
確か・・・大谷吉継は・・・関ヶ原の合戦で、自害・・・したはずだ。
でも、友の為に戦ったと・・・
「僕は弥月さんと話し合うと思うよ、大谷様。」
『私と・・・?』
「弥月さんって軍医とか、兵士っていうよりも、軍師って感じが僕はするから。」
なんて思っていたらそういわれて、苦笑いをしてしまう。
軍医でもなければ兵士でも無いと・・・
頭を使う軍師なんて私には程遠い。
私は身体を動かすしか能が無いのにな・・・
なんて、考えていたら歩君が足を止める。
あぁ、ついたのか。
「大谷様、田沼弥月を連れてまいりました。」
執筆日 20130222
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