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戦は終わった。
豊臣の完全勝利という形で。
少なからず怪我をした人だっているし、亡くなった人も多かった。
ただ、はるかに豊臣の方が少ないだろう。相手は、ほぼ壊滅状態だったのだから。
「弥月君、秀吉に会いに行こう。」
戦が終わって、数日。
そしてこの人も凄いことをする。うん、結構いきなりだ。
飲んでいたお茶を吹きだして、しまいには咳き込む私を「大丈夫かい?」なんて笑いながら言った。笑い事じゃない。
『げほっひ、で、よしさ、ま?』
「そう、秀吉。安心しなよ、君の活躍を聞いて、秀吉がぜひ君とってね。。」
『そ、な、いき、なり』
言葉がうまくならない。
第一に、総大将なのにほいほいと下級の人間にあったら駄目だと思うのは私だけかな、
ううん、きっと石田様や家康も変だと思うに決まってる。
「とりあえずその格好であわせるわけにも行かないからね。」
そして、言われた言葉に絶句、
彼の後ろに居たのは、よくご飯などを運んできてくれる女中さんたちだ。けれど1人ではなく3人。
え・・・?
「今日だけは、きちんとしなよ。まぁ、手加減は、しないだろうけどね。」
きょとんっとしている私をよそに、「ごめんなさいね、」なんて顔で見てくる人と、楽しそうに笑う人と、薄紅色の、それをもっている人。
・・・えっと・・・
『え、あ、あの・・・』
「終わったら、大広間へ連れてきてね。」
私と半兵衛様の状況がかなり違うのは、うん、見て分かることだよね・・・?
執筆日 20130120
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