「なーみょうじー」

「なに丸井」

「お前幸村になんか言った?」

「別に」

「明らかお前のせいで不機嫌だろぃ」

「なんでよ」

「ずっとなまえなんて死ねって呟いてるぜぃ」

「はぁ?」

「なんかすっげえ気に食わねえこと言ったせいで
 この前みたいに赤也が潰される前にお前
 謝れよ。俺らのマネージャーだろぃ??」

「ねえブタあたしにそんなこというなら
 ハーゲンダッツ今度おごれよ分かったな」

「はぁ?!」

「分かったか?」

「お・・おう」


半ば強引に、いやただ単に
ハーゲンダッツが食べたかっただけ。


「ねえ幸村」

「なになまえ死んでよ」

「死ねとかいうならお前が死ね」

「嘘だよ」

「ごめんね」

「何が」

「大嫌いとかいってさ」

「うん」

「あ、認めたんだ。」

「好きじゃないの?」

「普通」

「は?」

「幸村は友達だから」

「じゃあ蓮二は?」

「好き」

「仁王は?」

「好き」

「案外たらしなんだね」

「幼馴染は好きの部類だよ」

「だったら彼氏は?」

「大好きの部類」

「ってことは今さっきの本音からして
 俺は彼氏の立場と真逆ってことか。」

「うん」

「なまえは本当に分からないよ」

「そりゃどうも」

「なんでさ」


「俺にこれだけしつこくされてるのに
 惚れないやつとかいなかったんだけど」

「そうかい、自慢か」

「うん」


確かに幸村は過去に可愛い彼女が
何人もいたな、そういえば仁王とかも。

流石テニス部なんて思ってたけど
大体別れる理由が一緒で遊べないとか
本当に好きなのか分からないとか

贅沢な理由ばっかで
こいつらアホじゃねえのとは
思ったけど好きな先輩を
みるのは遠くからでいいやって
思ってた私はその挙句フラれたし

幸村は私の彼氏に仕方なく
なってあげるとか最近
しょっちゅう言うから

励ましてくれてんだなって
思うんだけどね。

でもこれを勘違いして
私も好きもなんて言ったら
絶対腹抱えて笑われる。


「ねえ蓮二」

「なんだ精市」

「なまえの事好きなんだよね?」

「あぁ。」

「大変だね」

「お前もな」

「つけくわえるとあと仁王もだね」

「そうだな」

「先が分からないよ」

「分からんより楽しい事はないじゃろ」

「そうだな」

鈍感って本当にひどいと
三人でめずらしく語った。
なにこれライバルじゃないじゃん
仲良くなってるじゃん

あぁ、なんか納得いかない
俺のものに早くなってしまえばいいのに。

こんなに焦るのははじめてだった。









 
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