はじめまして私の世界
イルミ兄いっちゃったよー。
どーしよー。
さびしーよー。
ひとりだよー。
そんな事を思いながら、トボトボと一人寂しくあるく。もう、まえなんて見えない。
きっといまのあたしのオーラは蒼いんだろう…。
「きゃっ」
おおおお、前みてなかったから、何かに躓いた!なんだ!なんだ?
「ご、ごめんなさい大丈夫ですか…」
あ、と、トランプがいっぱい…もしかしてタワーを崩しちゃったのかな…。
もー、なんかついてないよぉ。
イルミ兄ぃーっ
「そんなに目に涙ためて、どうしたの★ルキ?」
「え…?」
そこであたしははじめて顔をあげた。
そこにいたのは、あたしの友達の友達の…
「ピエロさぁぁぁんっ!!」
あまりの寂しさから、ピエロさんことヒソカに抱きついた。
よかったぁー知ってるひとがいた…。
ヒソカさんは、あたしのお友だち、(超カッコいい金髪の美青年。自慢!)のお友だちだ。
あたしのお友だちが仕事中にたまたまばったりあった時に、このヒソカとあったのだ。
「ピエロさん…なんでここに?」
グズグズと鼻をすすりながらたずねると、ヒソカは頭を撫でてくれた。
「ルキこそ、どうしたの◆」
「イルミ兄と一緒に来たんだけど、なんか急にいなくなっちゃった…」
うー…ぐぬぬ。
「よしよし?可哀想に…。ボクは試験を楽しみたいだけだよ?」
「そっかぁ…」
うーん、ヒソカはなかなか優しい人だ。
見た目は変だけど。
なんでピエロなんだろ?
どかっ
「きゃぅっ」
後ろから何かが衝突して来た。
「そんなとこですわってんじゃねえよ!!邪魔なんだ…ぎゃあぁああああっ!!」
あたしの前にいたはずのヒソカがいなくなっている。あれ?
悲鳴?血の匂い?
「アーラ不思議?腕が消えちゃった?タネもしかけもございません?」
「お、オ!オ、オオれのおおぉ!!!」
いかつい男は、肘から先が消えた己の両腕をみていた。
うわぁ…綺麗な切り口。ヒソカってやっぱ強いんだなー。
「気をつけようね?人にぶつかったらあやまらなくちゃ?」
……あやまって良かった。
「ピエロさん、あたしが謝ってなかったらああしてた?」
「ん?ルキならまったく問題ないよ?」
「よかったー」
ほっと胸を撫で下ろす。
「ボクは、ルキのこと大事だしね
」
「!…ありがと、嬉しい。」
にこにこにこにこ。
なでなでなでなで。
「だけどごめん、ルキ、ボク知り合いを見つけたから行かなくちゃ?」
「…!!!」
がーーーーーん
マジか、折角知り合いを見つけたのに…。
「わかった…バイバイ。」
「またあとでね
」
一人はつらいよ。
まえ つぎ
戻る