なんたって純情 | ナノ

家族について






.手がかりは得たものの、どこにいるのかわからないので、変わらず歩いてる。


と、窓際で話し込んでるキルアとゴンがいた。
まだあたしには気がついてないみたいだね。













「キルアさぁ」

「んー?」

「キルアのお父さんとお母さんは?」

「んー?行きてるよー。多分」

「何してる人なの?」


「「殺人鬼」…って?!」


後ろから気配を消して、近づく。
キルアの答えに重ねて答えてあげると、驚いて振り向いた。




「ふはは。やっほーキルアくん、ゴン」

「な、ねーちゃん何時の間に?!」


「わあ!ルキすごい!俺全然気づかなかったよ!」



びっくりしちゃってー。かわいいなこのやろー。




「ねーちゃんどこいってたんだよ」


むすっとした顔のキルア。


「知り合いから電話かかってきたんだ」



「…別にいいけど」



あたしはキルアの右側にまわり、二人と同じように窓に体重をかける。



「…あれ、なんの話だっけ?」

「両親だろ。」


少しめんどくさそうになってるキルアと。ああそうだったって顔のゴン。



「両方とも?」





・・・・・


「ふっ…あはっ!ごん、面白い!面白いよ!」

「マジ面でそんな事聞き返してきたのお前が始めてだぜ」

「え?だってほんとなんでしょ?」



間。
キルアは真面目な顔をしてゴンを見据えた。



「ほんとだけどさ。あーあ。俺、どこまで本気かわかんないコってのがチャームポイントだったのに」


「キルアくん、そーだったの?」


初耳。あたし的にはふわふわの髪と猫目、だと思ってたのに。
お揃いのね!


目も髪も同じ色なんだよ。兄弟では唯一。



「あのねーゴン、あたしたちのお父様とお母様…というか家族全部、暗殺一家なんだー。」


「俺とねーちゃん、ゾルディック始まって以来の才能とか言われててさ。次期当主候補とか」


うんざりと言った顔で吐き捨てるキルア。

うん。昔はあたしが当主になるはずだったんだけど、なんか男の子生まれたから、あたしは嫁に行くんだって。勝手だよね、お母様。


の癖にさ、お父様とか、娘は嫁にはやらん!とか言うの。どっちよ!




「でも俺ヤなんだよね!人にレール引かれた人生ってやつ?自分の将来は自分で決めるっていったら親兄弟キレまくりでさ。」


あー。確かにお母様とミルは怒ってたなぁ。




「母親なんて俺に如何に人殺しとしての素質があるか涙ながらに力説するんだぜ!。グレるぜ?ふつー。」


人殺しの素質なんて、正直なくてもいいとおもうんだ。



「キルアくん…ごめんね。あたしがなんとかしてあげれたらよかったんだけど。ママは止められない。ミルは…うん。ね。」


眉をハの字に下げてそう言うと、キルアくんは慌てて手を降った。


「いや!ねーちゃんだって大変じゃん!兄貴とか、カルトとか…」


まあ、ね。



「でさ、結局ケンカになって母親の顔面と兄貴の脇腹刺して家おんでてやった!今頃きっと血眼さ!」


「…キルアくん、そうでもなかったですよ?ママ以外は。」


「えっ…ちぇー。そうかよ」


むしろイルミは気にしてすらなかった。かも。
あたしは知ってすらなかったしね。うん。






キルアは、ハンターの資格とったらまず我らが家族を捕まえるそうです。


…え。

「キルアくん、あたしも?」


「まさか!ねーちゃんも一緒にやろうぜ!」


キルア…それはどうだろう。あたしは一応家族好きだからな。

「まあ、見守ってます。少なくとも、あたしやイルミ兄、とーとはまだまだ君にはまけませんよー」




「…頑張るし!」

「ふふっ。がんばれがんばれ」






ああ。まだまだ子供。かわいいなぁ。






(愛すべき)



まえ つぎ

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