蛍のゆくえ
こっちの水は甘いぞ
そっちの水は苦いぞ
こんどーさん、どこですかー?
「うーん…」
飛行船の中をぐるりとまわったけど、それらしき人は見当たらない。
どうすりゃいーのよ?まったくさ。
そういえば、クロロに何も聞いてなかったなぁ。あたしのせい?
…うん。
電話しよ。
プルルル…
「もしもし?」
〈あ、ルキ?そろそろかかってくると思った〉
「ぇー。なんで?」
〈だって、何も言ってなかったから〉
「…!クロロのばか!」
〈ふふ、ごめんごめん。ルキってば可愛いなぁ〉
「そんなこといっても、誤魔化されないもん!…もう。」
〈あははっ。えっとね、コンドーって男は…背は180ちょい、髪は黒で。無駄にロングヘアー。目も黒で細い。〉あ、写真あるわ、送ろうか?〉
「最初からそーしてよぉ。」
ぶっ、と電話がきれる。
程なくして、びろひろと着信。
メールを開き、添付されたファイルをみる。
そこには、なんだか若い平凡な男が写っていました。
「…」
プルルル…ツー、ガチャ
「ねぇ、クロロってこのコンドーって人とどんな関係?」
〈ん?今度盗もうとしてるとこの御曹子。〉
「ふーん…強いの?」
〈さあ?よわいんじゃない?〉
「…じゃあなんであたしに頼むの」
〈だって面倒なんだもん〉
「はぁ…」
〈まあ、無関係って言っちゃ無関係だからさ、やだったらいいよ?〉
「いや、やるけどさ?」
なんか釈然としません。
電話をしながら、歩く。あてがあるんけじゃないけど。
「じゃーね」
〈あ、うん。ばいばい〉
(探せや探せ)
まえ つぎ
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