なんたって純情 | ナノ

これでも一応ね。




キルアと話をしながら、テキトーにはしってたら、いつのまにかニ次試験会場につきました。

なんか、建物の前で、先に辿り着いた組の人が待たされる…感じかな。


建物からグルルルルルゴオオオオというおかしな音がする。



…はー。疲れた。

「ねーちゃん?大丈夫?」
「いや…さっき、炭酸のんだから気持ち悪い…コーヒー…」

「!…ねーちゃん、今は無理だよ!」

「わかってる…キルア、ちょっと木のところいこ。座りたい。」

「わかった!」

うーん、16番め…下剤は問題ないが…あたしは炭酸飲めないんだよ。
嫌いというか…なんか、やなんだよね。

大きな木の下に腰掛ける。キルアは、なんだか心配そうにこっちをみていた。

「…キルアくん、こっちおいでー。」

腕を大きく広げて、キルアを呼ぶ。
キルアは恥ずかしそうに顔を真っ赤にしながらも、こっちにちかづいてきた。


「ちょっと、ねるね。」


「うん」

「…。」

この弟は、あたしとお揃いの銀髪をもっている。
そのふわっふわの髪に頭を預ける。
あたしと同じシャンプーの匂いがして、すごく安心する。




「…イルミ兄ぃ…」
「!…ねーちゃん…」



(俺が…あと十歳上だったらな…)


*******





「…ねーちゃん、起きて」

「…ん…ぅ」


なんかポカポカするなー。
あ、キルアがいたのか。

「…むぎゅーっ」
「わっ、なんだよっ」
「えへー、キルアくん…あったかいなぁ」
「ねーちゃんっ!」

キルアくんは、恥ずかしそうに身をよじった。
うーむ。思春期か?前は自分から抱きついてきたのに。


「ゴン、ちゃんとこれてたみたいだぜ!」
「ん?…ほんとだ。…いっておいでよ」
「え?ねーちゃんは?」



「あたしは、いいよ。もーちょっとここにいるから。」


「わかった…」



(こういうときのねーちゃんはさからっちゃだめだ)


キルアは、少しこっちを気にしながらも、ゴンたちのところにいった。


はあ。
もうちょっと、寝ようかな…。

「ん…」







ヒソカside



ルキは、とても強い。
青い果実、なんて言うのがおこがましいくらいに、強い。

一ヶ月やそこらで、見違えるほどに成長する。

…ボクは、自分のことを最強と自負しているけれど、彼女にだけは勝てる気がしない。


…おそらく、ほんきをだされることもなく、いなされてしまうのだろう。


いま木の影で寝ている
ルキは、一見して隙だらけの様に見えて、実は、このニ次試験会場を包み込んでしまうくらいのおおきな円を張っている。
彼女の念は、基礎からなにまで、並大抵の人ではとても太刀打ちなどできない。


ボクは彼女が好きだ。
きっと彼女は、僕のことを友達程度としかかんがえていないだろう。



ボクは、まだまだつよくなる。

…彼女の心に、闇を作るのは、ボクだ。








ルキside


はー。
よくねた。いつのまにか、ニ次試験始まってました。

豚の?丸焼き?

みたいなのを作るそうです。



うーん、取り敢えずでかい醜い豚を捕まえましたが…。


よし!おいっしい味付けを、してやろーじゃぁありませんかぁ!!



十分後。。。


「召し上がれー。ブハラさん」

あたしはお腹をパンパンにしたブハラさん…ん?豚バラさん?
の前にきていた。

「これがさいごかなー!いただきます!!パク!モグモグ…!!!!こ、これっ!」

一口(私にとっては一食分くらい)口に含むと驚いたかの様に顔をあげた!

なに?

「こんな素人の集まりならって、全然ちっとも期待していなかったんだけど、これ!すごい…なんでこの豚がこんな味がするんだ!メンチ、一口食べてみなよ!」

「んー?どれどれ…んむ……っ!!!!!なに、これ!すっごく美味しいじゃないの!!!さ、300番!これどうやってつくったのよ!」

2人の美食ハンターが、食いつく様にあたしに質問をする。

…こまるなぁ
「企業秘密です?」
「…あとでぜったい、吐かせてやるわ!まあ、取り敢えず…


しゅーりょーー!!!」


はー、つまり一応合格ですね。
よかった。

ん…キルアもゴンも、クラピカももレオリオも、合格できたみたいね。



あたし、料理は得意だよ?
山一つ持っているお家の一人娘だもん。




(花嫁修行くらいしてるもの!)







まえ つぎ

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