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「くっ……ひっ…ぁ」
埃っぽい体育倉庫に響く引き攣った声。
いま折原臨也は犬猿の相手、平和島静雄に犯されている。服は破かれて散らばり、運動用のマットに組み敷かれていた。静雄に押さえつけられて背後から犬のように貫かれる。碌に慣らされもしなかったアナルからは出血していた。

いつもの喧嘩の筈だった。
臨也がけしかけ、静雄が追いかけるいつもの喧嘩。
―――どこで間違ったんだろう
汚れたマットに頬を擦りつけ、虚ろな瞳で空をみる。
「いつものおしゃべりなテメェはどうした?」
静雄が臨也の髪を掴み、無理矢理上体を起こす。
「んあっ!」
反動で胎内を抉られた臨也から甘い声が漏れ、静雄のぺニスを締め付けた。
「ハハッ…どうしようもねぇ野郎だなっ」
「あぁっ!ん、んっ・・」
ガツガツと腰を打ちつける静雄への抵抗で声を殺した。
「生意気じゃねぇか。血、でてんぞ」
噛みしめた臨也の唇に血が滲み、静雄はその傷口に触れ爪を立てる。
「痛っ!ぁ・・・」
痛みに声をあげると僅かに開いた口の隙間から静雄の指が入ってきた。
「テメェの情けねぇ声、もっと聞かせろよ」
「ひっ・・ん、ぐ・・・っ・・・あ、あぁ」
口をこじ開け臨也の舌を掴んで嬲りながら律動を再開した。えずきそうになるのを堪えて喘ぎ、涎を垂れ流す。
臨也の快感は無視される行為にペニスは萎えたままだったが痛みで締め付けるアナルは性器として機能し、静雄に快楽をもたらした。
「くっ・・・」
一際深く貫き、短く息を吐いて臨也のナカへ射精する。
萎えたペニスを引き抜くと血液の混ざった精液がトロトロと零れ落ち、それを見た静雄は満足そうに笑った。

「イイ眺めだな。テメェにはそういう格好の方が似合ってるぜ」
落ちている臨也のズボンで汚れたペニスを拭い、身なりを整えると静雄は体育倉庫を後にした。

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