「じゃあつまり、私とザンザスさんがこの部屋で、隣の部屋はベルとスクアーロさんが使うという事ですね」

「そういうことだ。学校へはベルを同行させる。面倒だが手配させた」

「ししし、よろしく、なまえ」

「ベル」私は彼にそっと告げた。

「徒歩だよ。」

ベルの顔から笑いが消える。

「いや冗談だろ」

「だって歩ける距離だもの」

「王子徒歩とか無理ゼッタイ無理」

「だってリムジンなんて目立つし友達に見られるとしんどいし」

「王子徒歩とか無理ゼッタイむり」

「ベル、諦めろ」

というザンザスさんの一言でベルもしぶしぶ頷いた。王子が…徒歩…?と未だ放心してるけど仕方ない。

「ここでの生活に制限はねぇ。ただ一人で勝手に外に出たりするんじゃねぇぞぉ!」

「(子供扱い…)わかりました」

「カスの掃除にそこまで時間を割く気はねえ」

ザンザスさんは断言した。

「2日でカタを付ける。
―――ぬかるんじゃねぇぞ」

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