「ツナ」

「…ん〜」

「起きろ、ツナ」

「ふげっ」

何これ。デジャブ?
お腹をさすりながら体を起こした綱吉は、ぐるりと周りを見渡した。ベッドの脇には獄寺が、その向こう側にはなぜか足が枕元にきている山本がすやすやと眠りの世界に入っている。

「こいつら全員起こせ。遅刻するぞ」

「ふぁー」

「なまえもな」

「ぅおっほ!!え、あ…ああ!そうだった」

夜中の出来事を鮮明に思い出した綱吉は、いつもの数倍目が覚めた。
獄寺と山本をゆさゆさと揺り起こし、起き上がる。


「リ…リボーン……」

「何だ?」

「オレが起こしに行かなきゃだめかな」

「何弱気な事言ってんだダメツナ」綱吉のベッドの上で2、3度飛び跳ねたリボーンは、その勢いのまま綱吉に渾身の蹴りを入れた。

「さっさと行け!」

「ぐえー!!で、でも!XANXUSとかすごく寝起き悪そうだし」

「アイツなら今朝方出てったぞ」

「え?そ、そうなの?」

「ああ。」

寝起きのXANXUSに睨まれずに済む、と幾分落ち着きを取り戻した綱吉は、なまえのいる部屋へ向かった。

(そういえば、昨日はなまえとXANXUS同じ部屋にしちゃったけど…大丈夫だったかな…。い、いやXANXUSが変な事したとか考えてるわけじゃないよ!?ただほら、なまえは女の子だし)
綱吉の脳内を、今更な心配事が巡る。


――コンコン
「なまえ?」

呼びかけてみたが返事は無い。

(まだ寝てるのかな)

ドアノブを回し、部屋の中をそっと覗いてみる。床の布団は空っぽだがベットはこんもりと山になっていた。
入っていいものかと一瞬迷った綱吉だったが、このままではなまえも学校に遅れてしまうと、そっと足を踏み入れた。


「なまえ?そろそろ起き、……!!!」

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