ツナ

ツナ、起きろ

おい…


――ボッゴォォ!!

「ぐへぇっ!!」

「起きろって言ってんだろうが、ダメツナが」

「リ…リボーン!?」

暗闇の中目をこすれば、パジャマ姿のリボーンが腹の上に乗っていた。壁時計の針が指す時刻は午前2時をやや回っている。

「何だよこんな時間に…、皆起きちゃうだろ」

「ははは…もう起きたぞ、ツナ」

「山本!」

「むにゃ…どうかなさいましたかぁ?十代目」

「獄寺君も…。ごめんね、起こしちゃって」
ベッドの脇に二つ並べた布団から体を起こす山本と獄寺君。明かりをつけろ、というリボーンの命令に、目をこすりつつ素直に従う。

「見てみろ、ツナ。…隣が騒がしいぞ」

「…隣?」

「何かあったのかもしれねぇ」

カーテンを開けてなまえの家の方を見れば、いくつか灯りがついているのが分かる。ざわりと胸が騒ぎ、眠気は急にどこかへと飛んで行った。

「……リボーン、俺ちょっと様子を見てくるよ」

「お供します!十代目」

「もしかしたら、なまえに何かあったのかも知れねぇのな」

「ああ。なら…」一度は頷きかけたリボーンは動きを止め、視線を窓に向けた。

「いや。どうやら、その必要はねぇみたいだ」
「!!!」

窓の外がまばゆく光り、なまえを背負ったXANXUSが窓枠に足をかけたのはその直後だった。

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