「オイ、知ってるか」

「泥門。あのヒル魔の妹が入学したって」

「へえ……」

「兄貴とは違って弱そうな女らしいぜ」

「その情報…確かなんだろうな」

「ああ」

「……くっくっ。ツキは俺達に巡ってるらしいな」

男は、男達は、額を突き合わせて頷いた。

――「ヒル魔に復讐のチャンスだ…!!!」





同時刻、泥門高校アメフト部部室。

「ホアッ!」
「ん?どうしたの?なまえ」
「まも姉さん……いや、今一瞬悪寒が」
「風邪かなぁ。待ってて今体温計持ってくるからね」
「おかあさん…」

 

×