嫉妬深い豹2:ルッチIF
『明日は休みなんだから、起きなくても蹴り落とさないでよ!!』
先日、ベッドから蹴り落とされたのが軽いトラウマになっているのか、眠る前に何度も訴えていた少女。
すでにカーテンの隙間から日差しが差し込んでいるというのに、ぐうぐうと呑気に眠っている。
布団を抱き締めながら、片足をはみだしているが寒くないのだろうか。
構ってもらえなくて寂しいのか、ハットリがクルッポーと鳴きながらくちばしで少女の頬を柔らかくつついているが、やはり起きる様子はない。
とくに用事もない休日。
好きなだけ寝かせておくかと踵を返した瞬間―――。
「………むにゃ……れしぃ……」
聞こえてきたのは彼女の最愛の従兄の名前だった。
いらっとしたので襲った
「朝から何してくれんの!?」
「うるさい。いいから、早く起きろ」
「腰が立たないんだよ、バカ!」
「チッ」
←5日前 →一週間後13/01/08