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「沢田殿!!」
沢田綱吉が階段から落ちた
並盛病院に緊急搬入されたと聞きつけたバジルは、授業を途中で抜けツナの病室に行くと…そこには頭に包帯を巻かれた痛々しいツナの姿があった
「……授業をサボるなんていけない子だね」
「雲雀殿…」
無言でツナの手を握る六道骸に、いつもの覇気が全くない雲雀恭弥…目が覚まさないツナ、異様な光景がその場所にはあり…柔らかないつもの空気が、ツナが居ないだけで重く苦しい空気になってしまった
「…沢田殿の状態は?」
「…頭から階段に落ちただけ、けど打ち所が悪かったから意識がまだ戻ってないんだよ」
「っ、戻りますよね…意識」
「わからない…けど、戻るよ。戻ってもらわなきゃ困る」
「………」
そう、戻ってもらわないと困る
雲雀と骸の喧嘩を止めれるのは
生徒会の副会長を出来るのは
バジルの修業を見れるのは
骸の恋人を出来るのは…ツナだけなのだから
「それにしても、可笑しいね」
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