ちょっと待って。
何なのこの人？ いい年して何でギンガ団コス？
でもまあ、流石にマッシュルームじゃない。
そこまでやってたら逃げるけど。



「・・・あんまり見んなって」

「あ、すいません」

「俺だって好きで着てる訳じゃねーし、普段はこんな格好しねーよ。今回だけ。」



今回だけ、で顔しかめるとかどんだけ嫌なの。

だったら着なければいいのに


「っと・・・話それたな」

「？」

「アンタん家に近くじゃねーってことは・・・お前さ、捨てられたの？」

「直球でそれ聞きます？」


残念だけどそれはない。
ぼそぼそ行く所ねーのかとかって聞こえるけど、だから僕この場所知らないし。

知り合いもいない、知らない場所。
行くところあったら逆に怖いよね。





「行く所ないなら、俺と一緒に来ないか？」

「・・・どこに、ですか？」

「嫌そうだな」

「いえ、そんなことは」



だって、ギンガ団のコスプレしたオニーサンだよ？

どう見たって不審者じゃん。

キノコじゃないけど。



「まあ、確かに嫌かもしれねーな。ギンガ団じゃ。」

「・・・ちょっと待ってください」

「ん？」

「ギンガ団ですか？」

「ああ」

「その衣装はコスプレじゃなくて？」

「コス・・・！？酷くね！？」

「ですよね」



キチガイじゃなかったのか。

そして、今何となく理解したよ。
僕、トリップしたんだね。は、何で？


色々聞きたいことはあるけど何でシンオウ？
いや歴代の中ではかなり好きだけど。一番はジョウトだし。

bwならイッシュでいいんじゃ・・・



「どーした？やっぱ嫌か？」



ああ、危ない・・・思考の中に引きずり込まれるところだった。


・・・どうしよう。


ギンガ団って言ってたけど、この人が悪そうな人には見えない。

だって、自分から面倒ごとに突っ込んできたよ？

絶対に戦で早死にするタイプだな。うん。優しさで損するタイプ。



行く場所ないし、なにより・・・





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