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「だってユウキ。ここいらの事知らねぇだろ?」
「それは、まあ」
「火翠もそんな詳しい訳じゃねえし、とりあえずその辺見回ってみろって事だ」
「あーなるほど、分かりました。じゃあ先にご飯食べてきます」
「行ってこい行ってこい。食い終わったらまたこっち来いよ」
「分かりました。それでは失礼します」
***
『・・・』「火翠大丈夫?」
『羞恥で死ねる』
「死んだらなにもないよ。あと恥位じゃ死なない」
『わかってんよ・・・例えだ』 それはそうだよね。お腹すいた。
食堂どこだろう・・・昨日は大部屋だったし、多分別の部屋だろうな
どうしよう。火翠に聞くのもあれだけど、お腹すいたな・・・うん。仕方ない。
「火翠、食堂どこ」
『今向かってんだけど』 「え、ありがとう?」
『え、なんでだ』 「なんとなく」
『置いてくか』 「すみません」
迷うからやめてほしい。って言ったらため息つかれた。
だって無理だよ、意外と広いし、迷うよこれ。
「そういえばさ、」
『どうした?』 「どうしたんだ?」
「タイム。一つ、なんでコウがここにいるんですか。一つ、その服装はなんですか。一つ、ってゆーか頭になにのせてんですか」
「一つ、なんとなく見つけたから後つけてみた。一つ、寝間着。一つ、理焔にのせられたけど何かはわからない」
『俺にはバインダーがのってるように見える』 「だよね。僕にもそう見える」
「えっちょっマジで?バインダーとか歩きながら仕事しろってこと?」
「・・・」
『・・・』 「なんだよ・・・無言こわい」
「いや、だって、ね?」
『ユウキが復唱したんじゃねえの?』 「あ、そうかもしれない」
聞き間違いだよね、多分。
火翠が言ったのを僕が言い直したんだよねきっと。
・・・言った、かなあ・・・?
「うわ、本当にのってるし。なんだよ火翠もっと早く教えろよ」
「・・・」
『・・・』 「だから無言やめろって」
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